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練習と補食・約9分

朝練と放課後、1日2回練習の日のごはん:駅伝・持久走の練習が重なる時期も、おにぎり2個とバナナ・牛乳で「足りない分」を埋める

朝は駅伝の練習、放課後はサッカー部。1日に2回も走る日って、何をどれだけ食べさせればいいの?

秋から冬にかけて、中学校では駅伝や持久走大会の練習が始まります。知恵袋にも、中学時代にサッカー部に入りながら、特設の駅伝部にも入っていたという書きこみがあります。知恵袋には、中学生の息子さんをもつお母さんから、こんな質問が出ていました。「朝7時から2時間の駅伝練習があり、そのあとサッカー部の練習が2時間。朝はあまり食べられないと言っている。体力を奪われないための食事と補食を知りたい」。

回答には、「成長期なので、カロリーが足りないことのほうが大きな問題」「朝に食べられないなら、前の晩にしっかり食べる」という声がありました。この答えは、海外のサッカー選手の研究とも重なります。結論から言うと、ポイントは次の3つです。

  • 2回練習の日は、ふだんより「約500kcal」多く食べるつもりで準備する
  • 足りない分は、おにぎり2個・バナナ1本・牛乳1杯の補食で埋める
  • 朝が食べられない子は、前の晩の夕ごはんと、1回目の練習のあとの補食で取り戻す

練習の重い日は、エネルギーが足りなくなりやすい

イングランドのプレミアリーグのアカデミーに所属する、15歳前後の男子サッカー選手10人を7日間調べた研究があります(Briggs ほか、2015年)。食べた量(エネルギー摂取量)と、体を動かして使った量(エネルギー消費量)を比べたものです。

1日の平均研究の値kcalにすると
食べた量9395kJ約2246kcal
使った量10679kJ約2552kcal
足りなかった量−1302kJ約−311kcal

(Briggs ほか Nutrients 2015 より。kcalは1kcal=4.184kJで換算)

さらに、日によって足りない量が変わっていました。

日足りなかった量kcalにすると
試合の日−2278kJ約−544kcal
練習の重い日−2114kJ約−505kcal
休みの日プラス―

(Briggs ほか Nutrients 2015 より。kcalは換算)

研究のまとめでは、「7日間を通して、エネルギーの収支がマイナスだった」と書かれています。プロの育成組織の選手でも、練習の重い日には約500kcal足りなくなっていたのです。

朝に駅伝、放課後にサッカーという日は、まさに「練習の重い日」。ふだんの3食のままだと、足りなくなるのは当然です。

1日2回練習の日は、「いつもの3食+約500kcal」が合言葉!

足りない約500kcalは、補食で埋める

約500kcalと聞くと多く感じますが、補食に分ければ、無理なく食べられます。日本食品標準成分表で計算しました。

補食エネルギーたんぱく質
おにぎり1個(100g)約170kcal約2.7g
おにぎり2個(200g)約340kcal約5.4g
バナナ1本(可食部100g)約93kcal約1.1g
牛乳200ml約122kcal約6.6g
おにぎり2個+バナナ+牛乳約555kcal約13.1g

(日本食品標準成分表の100gあたりの値から計算。牛乳は200gで計算)

おにぎり2個とバナナ1本、牛乳1杯で、約555kcal。研究で足りなかった約500kcalを、まるごと埋められます。研究の選手たちも、炭水化物を1日318g(体重1kgあたり5.6g)食べていました。ごはんやバナナのような主食・炭水化物が、補食の主役です。

  • おにぎり
  • バナナ
  • 牛乳

1日2回練習の日のタイムテーブル

朝7時から駅伝練習、放課後にサッカー部の練習がある日を例にしました。

時間すること食べるもの
前の晩夕ごはんをしっかり親子丼など、ごはんと主菜をたっぷり
6時ごろ起きてすぐバナナ1本、または牛乳1杯
7〜9時駅伝の練習水分
練習のあと授業の前におにぎり1個
お昼給食・お弁当ごはんをおかわり
放課後、練習の前部活の前におにぎり1個
練習のあと帰り道・帰ってすぐ牛乳1杯
夜夕ごはんごはんと主菜をしっかり

朝の練習のあとと、放課後の練習の前に、おにぎりを1個ずつ。これだけで、ふだんの日より約340kcal多くなります。朝のバナナと、帰りの牛乳を足せば、約555kcalです。学校に補食を持っていけるかどうかは学校のきまりによるので、持っていけない日は、朝ごはんと夕ごはんのごはんを1杯ずつ多めにしましょう。練習前の補食のタイミングは、練習前の補食の記事でくわしく紹介しています。

朝の駅伝練習のあと、校門の前でおにぎりをほおばるサッカー部の中学生!
朝の駅伝練習のあと、校門の前でおにぎりをほおばるサッカー部の中学生!

朝が食べられない子は、前の晩と「1回目のあと」で取り戻す

知恵袋の質問の子のように、朝早いと食べられない子はたくさんいます。そんな子は、無理に朝ごはんを詰めこまなくて大丈夫。前の晩の夕ごはんで、しっかり食べておきましょう。

前の晩の夕ごはん材料(1人分)エネルギーたんぱく質
親子丼ごはん250g・鶏もも肉80g・卵2個(100g)約684kcal約31.7g
鮭と豆腐のうどんゆでうどん250g・しろさけ80g・木綿豆腐50g約373kcal約27.8g

(日本食品標準成分表の100gあたりの値から計算。味つけの分はふくみません)

朝は、起きてすぐにバナナ1本か、牛乳1杯だけでも口に入れておきます。バナナと牛乳の両方なら、約215kcal。そして、1回目の練習が終わったら、すぐにおにぎりを1個。

朝ごはんが少し食べられる日は、こんな組み合わせがおすすめです。

朝ごはんエネルギーたんぱく質
ごはん150g・卵1個(50g)・牛乳200ml約427kcal約16.5g
ヨーグルト100g・バナナ1本約149kcal約4.7g

(日本食品標準成分表の100gあたりの値から計算)

朝ごはんの組み立て方は、サッカー少年・少女の朝ごはんの記事へ。

  • ごはん
  • 卵
  • ヨーグルト
  • 鶏もも
  • しろさけ
  • うどん
  • 木綿豆腐

補食のおにぎりは、具でたんぱく質もプラス

補食のおにぎりは、具を変えると毎日あきずに食べられます。鮭をほぐして入れれば、しろさけ20gでたんぱく質が約4.5g(日本食品標準成分表)。おにぎり1個のたんぱく質約2.7gに、さらに上乗せできます。

おにぎりの具用意のしかた
焼き鮭前の晩に焼いてほぐし、冷蔵庫へ
いり卵卵1個をいり卵にして、ごはんに混ぜる
鶏そぼろ夕ごはんの残りを小分けにしておく

朝練のあとの1個は、かばんの中で形がくずれにくいように、ラップでしっかり包みます。おにぎりの具のアイデアは試合の日は「おにぎりだけ」のチームの記事、給食のある日の補食の組み立ては給食のある日・ない日のサッカーごはんの記事でも紹介しています。

夕ごはんは「ごはんのおかわり」で仕上げる

2回練習した日の夕ごはんは、品数を増やすより、ごはんのおかわりで量を増やすのがいちばん簡単です。ごはん1杯(150g)で約234kcal(日本食品標準成分表)。いつもより1杯多く食べれば、それだけで補食1回分になります。

練習で疲れすぎて、帰ってすぐに食べられない日は、練習のあと食欲がない子の記事の工夫が役に立ちます。夜遅くまで練習がある日は、夜遅い練習の日の夕食の記事も参考にしてください。

駅伝の時期だけ、の特別メニュー

駅伝や持久走の練習は、大会までの数週間だけのことが多いものです。その期間だけ、補食を「おにぎり2個」に増やすと決めておくと、家の準備も楽になります。

  • 前の晩に、おにぎり2個をにぎって冷蔵庫へ。朝、1個ずつラップに包んでかばんに入れる
  • バナナは房で買っておき、朝に1本ずつ持たせる
  • 牛乳は、帰ってすぐ飲めるように冷蔵庫の手前に

大会が終わったら、元の補食にもどします。ただし、サッカーの練習が重い日や試合の日は、研究のとおり、エネルギーが足りなくなりやすい日です。補食のおにぎりは、そのまま続けて大丈夫です。

駅伝もサッカーも、しっかり食べて走りきろう! おにぎりは最強の相棒だよ!

よくある質問

Q. 2回練習の日は、夕ごはんをたくさん出せば補食はいらない?

A. 夕ごはんだけで約500kcalを足すのは大変です。研究でも、練習の重い日は約500kcal足りなくなっていました。1回目の練習のあとと、2回目の練習の前に、おにぎりを1個ずつ食べるのがいちばん確実です。

Q. 朝練の前に何も食べずに行きます。

A. 起きてすぐにバナナ1本か牛乳1杯だけでも口に入れておきましょう。それも無理な日は、前の晩の夕ごはんをしっかり食べ、練習が終わったらすぐにおにぎりを。

Q. 水分は何を飲ませればいい?

A. 知恵袋の回答では、ふだんの練習なら水道水で大丈夫という声がありました。水筒の大きさは、サッカーの水筒は何リットル?の記事で紹介しています。暑い日の水分と塩分は、暑い日の水分と塩分の記事へ。

Q. 駅伝の時期、体重が減ってきました。

A. 補食をおにぎり2個に増やし、夕ごはんのごはんを1杯おかわりしましょう。体重の見かたは、体重計の数字の読み方の記事で紹介しています。

Q. 学校に補食を持っていけません。

A. 朝ごはんでごはんを1杯多くし、給食やお弁当のごはんをおかわりしましょう。放課後の練習の前に家に寄れない日は、帰ってすぐのおにぎりと牛乳で取り戻します。夕ごはんのごはんもおかわりすれば、1日の合計でしっかり埋められます。

Q. 小学生の持久走大会の練習でも同じ?

A. 朝の練習と放課後のサッカーが重なる日は、小学生も同じ考え方です。おにぎりを小さめにして、1回目の練習のあとと、サッカーの前に食べましょう。

子どもへの声かけ

  • 「朝練おつかれさま。おにぎり、かばんに入ってるよ」
  • 「バナナ1本だけでも、食べてから行こうか」
  • 「今日は2回練習の日だから、ごはんおかわりしよう」
  • 「駅伝もサッカーも、よくがんばったね」
  • 「帰ったら、冷蔵庫の牛乳を飲んでね」

2回練習の日は、2回分しっかり食べる日。おにぎりを相棒に、朝も放課後も走りきろう!

まとめ

  • 15歳前後のサッカー選手の研究では、1日平均で約311kcal、練習の重い日は約505kcal、試合の日は約544kcal、エネルギーが足りなかった
  • 1日2回練習の日は、「いつもの3食+約500kcal」を目安に準備する
  • 足りない分は、おにぎり2個・バナナ1本・牛乳1杯(約555kcal)の補食で埋める
  • 1回目の練習のあとと、2回目の練習の前に、おにぎりを1個ずつ
  • 朝が食べられない子は、前の晩の夕ごはんをしっかり食べ、朝はバナナか牛乳だけでも
  • 夕ごはんは、ごはんを1杯おかわりして仕上げる

出典

  • Briggs MA ほか. Assessment of Energy Intake and Energy Expenditure of Male Adolescent Academy-Level Soccer Players during a Competitive Week. Nutrients. 2015 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4632420/
  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」 こめ 精白米 めし 01088・おにぎり 01111・バナナ 07107・普通牛乳 13003・鶏卵 全卵 生 12004・しろさけ 生 10134・ヨーグルト 全脂無糖 13025・にわとり 若どり もも 皮つき 生 11221・うどん ゆで 01039・木綿豆腐 04032

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

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