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体重計の数字の読み方:毎日の増減は「水分」、見るのは「流れ」

「昨日より1kg増えてる!」「練習のあと1kgも減ってる…」。体重計の数字、気になりますよね。でも、その数字の多くは「水分」なんです。

体重を記録するのは、子どもの成長と食事の量を確かめるのにとても役立ちます。ただし、数字の読み方を知らないと、毎日の小さな上下に一喜一憂してしまいます。

この記事では、体重計の数字が何を表していて、何を表していないのかを整理しました。成長期の子どもは、体重が増えていくのがふつうです。この記事は、体重を減らすためのものではありません。食事の量が足りているかを確かめるための、数字の読み方です。

  • 体重計(同じ時刻・同じ条件で)

1日の中でも体重は動く

体重は、1日の中でも上下します。おもな理由は次のとおりです。

体重が動く理由何が起きているか
食べた・飲んだ食べ物や飲み物の重さがそのまま加わる
トイレに行った出した分だけ減る
汗をかいた汗の水分の分だけ減る
寝ている間呼吸や汗で水分が出ていく
塩分の多い食事体に水分がたまりやすくなる

(一般的な体のしくみをもとにした、このサイトのまとめです)

たとえば、牛乳をコップ1杯(200ml)飲めば、体重計の数字はそのぶん増えます。おにぎりを1個食べても、その重さの分だけ増えます。これは「太った」のではなく、体の中に食べ物や水分が入っただけです。

  • 牛乳
  • おにぎり

1日のうちに体重計の数字が上下するのは、ほとんどが食べ物と水分の出入りです。脂肪や筋肉は、1日でそんなに大きくは変わりません。

練習の前後で減るのは「汗」

練習のあとに体重を量ると、練習の前より減っていることがあります。これは主に汗で出ていった水分です。

共同声明では、運動中の体の水分の不足を体重の2%以内に抑えることが目安とされています(成人の競技者の目安)。日本スポーツ協会の熱中症予防の指針でも、運動による体重の減少を2%以内に抑えることがすすめられています。体重35kgの子なら、2%は0.7kgです。

練習の前後の体重差は、「どれだけ汗をかいたか」「どれだけ飲めばいいか」を知るための数字です。共同声明では、運動のあとは失った水分の125〜150%を補うことが目安とされています。

この使い方は汗の量と水分チェックで計算できます。夏の水分補給についてはスポーツドリンクの使い方も参考にしてください。

  • バナナ
  • みかん

量るなら「同じ時間・同じ条件」で

毎日の上下に振り回されないためには、いつも同じ条件で量ることが大切です。

  • 朝起きて、トイレに行ったあと
  • 朝ごはんを食べる前
  • 同じくらいの服装で(パジャマなど)
  • 同じ体重計で、平らな床の上で

この条件で量れば、食べ物や水分の出入りによる差が小さくなり、比べやすくなります。毎日量るのが負担なら、週に1〜2回、曜日を決めて量るだけでも十分です。

朝起きてすぐ、トイレのあとがおすすめ。寝ている間に出ていった水分の分、夜よりも少し軽めに出ることが多いです。

見るのは「1日」ではなく「流れ」

体重の記録で大切なのは、昨日と今日の差ではなく、何週間・何か月かの流れです。

見方わかること
昨日と今日の差ほとんどが水分や食べ物の出入り。気にしなくてよい
1週間の平均の変化少し流れが見えてくる
1〜3か月の流れ成長に合わせて増えているか、横ばいか、減っているか
身長の伸びと並べる体の大きさに合った増え方か

(このサイトのまとめです)

成長期は、体重が増えるのがふつう

子どもは成長して身長が伸び、骨や筋肉が増えていきます。食事摂取基準(2025年版)でも、1〜17歳はエネルギーの必要量に「成長に伴う組織の増加分」が加えられています。つまり、体重が増えていくのは、成長期の体の自然な姿です。

体重が増えたことを心配して、食べる量を減らす必要はありません。 サッカーで体を動かしている子どもは、成長と運動の両方のためのエネルギーが必要です。

気にかけたいのは「増えない」「減っている」

むしろ注意したいのは、成長期なのに体重が何か月も増えない、あるいは減っているときです。

国立スポーツ科学センター(JISS)の資料では、成長期(18歳未満)の女性選手の体重の目安として、標準体重に対して90%以上が挙げられています。また、同じ資料では、エネルギー不足が疑われるときは、運動量が変わらない場合に最近の食事に1日300〜600kcalを加えることが目安とされています。

日本食品標準成分表で計算すると、ごはん1杯(150g)は約234kcal、牛乳コップ1杯(200ml)は約130kcalです。補食や夕食の主食を1品増やすだけでも、変化がでてきます。

  • ごはん
  • ヨーグルト
  • 卵

体重が増えないときの食事のふやし方は体重を増やしたい子の食事、エネルギー不足のサインはエネルギー不足のサインの記事を参考にしてください。

体重が何か月も増えない、疲れやすい、けがが多い、女の子で月経が止まった、などのときは、ひとりで抱えずに医療機関に相談してくださいね。

体脂肪計の数字は「目安のひとつ」

家庭用の体脂肪計(体組成計)は、体に弱い電気を流して、その通りやすさから体脂肪の割合を推定しています。この方法は、体の水分の状態によって数字が変わりやすいことが知られています。

数字が変わりやすいとき理由
練習のあと・汗をかいたあと体の水分が減っている
食事や水分のすぐあと体の中の水分の分布が変わる
お風呂のあと体温や血流が変わる
朝と夜1日の中で水分の状態が変わる

(一般的な測定のしくみをもとにした、このサイトのまとめです)

また、家庭用の機器は、子どもの体に合わせた推定になっていないこともあります。体脂肪率の数字を1回ずつ比べて一喜一憂するより、同じ条件で量った長い流れを、参考程度に見るのがおすすめです。体脂肪率を下げることを、成長期の子どもの目標にする必要はありません。

BMIでわかること・わからないこと

BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算する、体格の目安です。

わかること

  • 身長に対して、体重がどのくらいかの大まかな目安

わからないこと

  • 体重のうち、筋肉と脂肪がどのくらいずつか
  • 骨の太さや体つきの違い
  • 子どもの場合、BMIは年齢とともに自然に変わるため、大人の基準(たとえば「22が標準」など)はそのまま当てはまらない

サッカーで筋肉がついている子は、同じ身長の子よりBMIが高く出ることもあります。子どもの体格は、年齢・性別ごとの成長曲線や、標準体重との比較で見るのが一般的です。気になるときは、学校の健康診断の結果や、かかりつけの医師に相談してください。

国際オリンピック委員会(IOC)の若い競技者についての合意声明でも、若い選手のエネルギー必要量を正確に決めるのは難しいとされています。数字だけで判断せず、体重の流れ、身長の伸び、元気さ、食欲などを合わせて見ることが大切です。

  • しろさけ

家での記録のコツ

  • 曜日と時間を決めて、同じ条件で量る
  • 体重と一緒に、身長も月に1回くらい量っておく
  • 数字だけでなく「よく食べた」「疲れていた」などのメモも残す
  • 子どもの前で、体重の数字について「増えた」「太った」と言わない
  • 記録は親が見守るためのもの。子どもに減量をすすめない

睡眠も体の成長に大切です。日本サッカー協会のガイドラインでは、育成年代の睡眠時間は9時間以上が目安とされています。

よくある質問

Q. 体重が急に2kg増えました。食べすぎですか?

成長期には、身長の伸びとともに体重がぐっと増える時期があります。また、量った時間や条件が違うと、水分の差だけで1〜2kg変わることもあります。同じ条件で何回か量り、流れを見てみましょう。食べる量を減らす必要はありません。

Q. チームの子より体重が重いのが気になります

体の大きさや成長の時期は、子どもによって大きく違います。ほかの子と比べるのではなく、その子自身の成長の流れを見てください。気になる場合は、医療機関に相談しましょう。

Q. 子どもが体重を気にして食べなくなりました

成長期に食べる量を減らすと、成長やけが、体調に影響することがあります。体重の数字を話題にしない、量るのを親だけにするなど、子どもが数字を気にしすぎない工夫をしましょう。続く場合は、早めに医療機関に相談してください。

子どもへの声かけ

  • 「背が伸びてるから、体重が増えるのは当たり前だよ」
  • 「練習で減った分は汗。しっかり飲もうね」
  • 「数字より、元気に動けているかが大事」
  • 「よく食べて、よく寝て、いい体になってきたね」

まとめ

  • 毎日の体重の上下は、ほとんどが食べ物と水分の出入り
  • 練習前後の差は汗の量。水分補給の目安に使う
  • 量るなら、朝・トイレのあと・食事の前など同じ条件で
  • 見るのは1日の差ではなく、何週間・何か月の流れ。成長期は増えるのがふつう
  • 体脂肪計やBMIは目安のひとつ。数字だけで判断しない
  • 減量や食べる量を減らすことはすすめない。増えない・減っているときに気にかける

体重の記録は体重の記録(全国平均と重ねる)でつけられます。

出典:米国栄養士会・カナダ栄養士会・米国スポーツ医学会「Nutrition and Athletic Performance」(2016)、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、IOC 若年競技者に関する合意声明(2015)、国立スポーツ科学センター「女性アスリートのための栄養ガイドブック」(2022)、日本スポーツ協会「熱中症予防のための運動指針」、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

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