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成長と体・約9分

風邪をひきやすい冬のサッカーごはん:ふだんの備えと、熱が下がったあとの回復の食べ方

「冬になると、うちの子だけ毎月のように風邪をひく…。大会の前に熱を出したらどうしよう。食事で何かできることはある?」

秋から冬は、少年サッカーの大会やリーグ戦が続く時期です。そして、学校やクラスで風邪がはやる時期でもあります。「大事な試合の前にかぎって熱を出す」という声は、保護者の間でよく聞きます。

先に答えを言います。冬の体調づくりの中心は、しっかり食べる・しっかり寝る・手を洗う・部屋をうるおすの4つです。特別な食べ物を探すより、毎日のごはんと睡眠をいつもどおり続けることが、いちばんの備えになります。そして、風邪をひいてしまったら、食べやすい形で、エネルギーと水分をしっかり入れて、元気に戻ってくるのを待ちます。

この記事では、ふだんの備えの食事、風邪のひき始め、熱が下がったあとの回復ごはん、練習に戻るまでの流れを、具体的な料理と量で紹介します。

冬の体調づくりの4つの柱

厚生労働省は、インフルエンザの予防として、外から帰ったら石けんと流水で手を洗うこと、室内の湿度を50〜60%に保つこと、体の抵抗力を高めるために十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけることを呼びかけています(島根県 益田保健所のページに掲載)。

柱家でやることポイント
1. 食べる3食と補食で、主食・主菜・副菜・乳製品・果物をそろえる冬も練習量は同じ。食べる量もいつもどおり
2. 寝る練習の日も、寝る時刻を決めて守る寝る時間が短いと風邪をひきやすい(下の研究)
3. 手を洗う学校・練習から帰ったら、石けんと流水で水筒やお弁当箱を出す前に洗う習慣を
4. うるおす部屋の湿度を50〜60%に加湿器、ぬれタオル、洗濯物の部屋干し

(このサイトのまとめです)

特別なことより、毎日の「食べる・寝る・洗う・うるおす」。これが冬の4本柱です!

寝る時間と風邪の研究

アメリカで、健康なおとな164人の睡眠を、腕につける機械で1週間測ってから、鼻から風邪のウイルスを入れて、風邪をひくかどうかを調べた研究があります(Prather ほか、Sleep 2015)。

1晩の睡眠時間7時間をこえる人とくらべた、風邪をひくなりやすさ
5時間未満4.50倍
5〜6時間4.24倍
6時間すこし〜7時間1.66倍(はっきりした差ではない)

(出典:Prather ほか 2015。対象は18〜55歳のおとな)

睡眠が短い人ほど、風邪をひきやすいという結果です。子どもはおとなよりもっと長く眠る必要があります。練習が夜まである日も、夕食・お風呂・寝る時刻を決めておくと、冬の体調が安定します。子どもの睡眠時間の目安はサッカーする子どもの睡眠時間、夜の練習の日の夕食は夜遅い練習の日の夕食で紹介しています。

ふだんの備え:冬の夕食はあたたかい鍋で

冬の夕食は、鍋が便利です。主食・主菜・副菜が1つの鍋にそろい、体も温まり、汁で水分もとれます。

たら鍋の夕食の例(1人分)

料理と量エネルギーたんぱく質ビタミンC
ごはん 茶碗大盛り1杯(200g)312kcal5.0g0mg
まだら 1切れ(80g)71kcal15.7g1mg
木綿豆腐 1/3丁(100g)73kcal7.0g0mg
はくさい 大きめの葉1枚(100g)13kcal0.8g19mg
ブロッコリー(ゆで)3〜4房(60g)18kcal2.3g33mg
みかん 1個分の果肉(100g)49kcal0.7g32mg
合計536kcal31.5g85mg

(日本食品標準成分表で計算。鍋のつゆ・調味料は含みません)

たら・豆腐・はくさいの鍋に、ブロッコリーの小鉢と食後のみかん。これで、たんぱく質31.5g、ビタミンC 85mgです。鍋の最後は、残ったつゆでうどんや雑炊にすると、練習でおなかがすいている子のおかわりにもなります。

  • たら
  • 豆腐
  • はくさい
  • ブロッコリー

冬の果物で、ビタミンCを毎日

冬は果物がおいしい季節です。食後やおやつに、毎日1つ。

果物量エネルギービタミンC
みかん1個分の果肉(100g)49kcal32mg
キウイフルーツ(緑)1個分(100g)51kcal71mg
りんご(皮なし)1/2個分(100g)53kcal4mg
バナナ1本(100g)93kcal16mg

(日本食品標準成分表で計算)

みかんは手でむけるので、練習帰りの車の中や、テレビを見ながらでも手が伸びます。こたつの上にかごで置いておくと、自然と食べる回数が増えます。

  • みかん
  • キウイ
  • りんご
  • バナナ

冬も「食べる量はいつもどおり」

寒いと、外で遊ぶ時間が減ったり、練習が短くなったりする週もあります。それでも、成長期の子どもは体をつくるためにエネルギーが必要です。冬だから食べる量を変える必要はありません。

冬に気をつけたいのは、むしろ「食べる量が足りなくなる」ことです。

  • 朝が寒くて起きるのが遅れ、朝ごはんが少しになる
  • 練習が日没前に終わるので、補食をとばしてしまう
  • あたたかい飲み物でおなかがふくれて、夕食が進まない

朝が寒い日は、あたたかいみそ汁やスープ、ホットミルクを1品足すと、体が温まって食べ始めやすくなります。朝ごはんの組み立てはサッカー少年・少女の朝ごはん、食べる量が足りないときのサインは食べる量が足りないとどうなる?で紹介しています。

寒い朝は、あったかい汁物を1品。体が温まると、ごはんもすすみます!

風邪をひいてしまったら:段階ごとの食べ方

それでも風邪をひくことはあります。風邪をひいたら、その日は練習を休んで、ゆっくり寝ることが先です。食事は、体の調子に合わせて形を変えます。

段階体の様子食べ方料理の例
熱が高い食欲がない水分を最優先。食べられるものを、食べられるだけ麦茶・スポーツドリンク・りんごのすりおろし・ヨーグルト
熱が下がり始め少し食べたいやわらかく、あたたかく、のどごしのよいもの卵雑炊・煮こみうどん・湯豆腐
熱が下がったふだんの食欲に近づく量を少しずつ戻し、たんぱく質も入れる鍋焼きうどん・鶏と野菜のスープ・たら鍋
練習に戻る前後元気が戻るいつもの食事と補食に戻すふだんの夕食・練習前の補食

(このサイトのまとめです)

熱が下がり始めた日の「卵雑炊」(1人分)

材料と量エネルギーたんぱく質
ごはん(150g)234kcal3.8g
卵 1個(50g)71kcal6.1g
はくさい(30g・細かく刻む)4kcal0.2g
合計309kcal10.1g

(日本食品標準成分表で計算。だし・調味料は含みません)

だしでごはんとはくさいを煮て、最後に溶き卵を回し入れます。だしのうま味で、うす味でもおいしく食べられます。汁ごと食べるので、水分もとれます。

熱が下がった日の「鍋焼きうどん」(1人分)

材料と量エネルギーたんぱく質
うどん(ゆで)1玉(200g)190kcal5.2g
鶏むね肉 皮なし(50g)53kcal11.7g
卵 1個(50g)71kcal6.1g
はくさい(50g)7kcal0.4g
合計321kcal23.4g

(日本食品標準成分表で計算。つゆ・調味料は含みません)

鶏むね肉は薄くそぎ切りにすると、やわらかく煮えます。食欲が戻ってきたら、うどんを1.5玉にしたり、おにぎりを1個添えたりして、いつもの量に近づけます。食後にヨーグルトやみかんを添えれば、乳製品と果物もそろいます。

  • うどん
  • 鶏むね肉
  • 卵
  • ヨーグルト

練習に戻るまでの流れ

熱が下がっても、寝こんでいた数日は食べる量も動く量も減っています。体力が戻るまでの数日は、食事を先にいつもの量へ戻してから、練習に戻ると順調です。

いつ食事体
熱が下がった日雑炊・うどんなど食べやすいもの。水分をしっかり家でゆっくり休む
その翌日ふだんの夕食に近い量へ。肉・魚・卵・豆腐も家で過ごし、早めに寝る
学校に戻った日朝ごはんをしっかり。補食も持たせる早めに寝る
練習に戻る日練習前の補食を必ず。練習後は回復ごはんいつもより軽めのメニューから

(このサイトのまとめです)

熱が出た日数が長かったときは、体重が少し落ちていることもあります。練習に戻ってから1〜2週間は、夕食のごはんを1杯おかわりする、補食を1つ足す、という形で、元の体重に戻していきましょう。体重の見方は体重計の数字の読み方、練習前の補食は練習前の補食で紹介しています。

熱が下がったら、まずはごはんから元どおりに。体が戻れば、またグラウンドで走れます!

家族みんなで備える冬の段取り

冬の体調づくりは、家族みんなでやると続きます。

  • 玄関に「手洗いセット」:帰ったらすぐ洗面所へ。水筒とお弁当箱は手を洗ってから出す
  • 週末に鍋の材料をまとめ買い:はくさい・豆腐・たら・鶏肉があれば、平日の夕食がすぐできる
  • 冷凍うどんと卵を常備:風邪をひいた日も、熱が下がった日も、すぐ作れる
  • 果物かごを1つ:みかん・りんご・バナナを置いておく
  • 寝る時刻を家族で決める:練習の日も、テレビとゲームの終わりの時刻をそろえる

買い置きの考え方は忙しい週も回るサッカーごはんでも紹介しています。

  • ごはん
  • 牛乳
  • みかん
  • 卵

よくある質問

Q. 風邪の予防に、特別な食べ物はある?

特定の食べ物を1つ食べれば風邪をひかない、というものはありません。厚生労働省の呼びかけも、「十分な休養とバランスのとれた栄養摂取」です。主食・主菜・副菜・乳製品・果物を毎日そろえることが、いちばんの近道です。

Q. サプリメントでビタミンCをとったほうがいい?

食事で十分とれます。上のたら鍋の夕食の例で、ブロッコリーとみかんを合わせて85mg。果物を毎日1つ食べれば、サプリメントを買う必要はありません。食事とサプリの考え方は子どもにプロテイン・サプリメントは必要?で紹介しています。

Q. 熱があるとき、食べなくても大丈夫?

熱が高い日は、食べることより水分をとることが先です。麦茶やスポーツドリンク、りんごのすりおろし、ヨーグルトなど、口に入るものを少しずつ。熱が下がって食欲が戻ってきたら、雑炊やうどんから、いつもの量に戻していきます。

Q. 鼻水だけのときは、練習に出てもいい?

熱がなく、食欲もあって元気なら、子ども本人とチームの方針に合わせて判断します。出る日は、練習前の補食と練習後の回復ごはんをいつもどおりに。帰ったら手を洗って、お風呂で温まり、早めに寝ましょう。

Q. 大会の前に風邪をひかないためには?

大会の1〜2週間前から、寝る時刻を守ることと、毎食しっかり食べることを家族で意識しましょう。研究では睡眠が短い人ほど風邪をひきやすいという結果が出ています。大会の前日の食事は試合前日の食事で紹介しています。

Q. 冬は汗をかかないから、水分は少しでいい?

冬も練習で汗をかきます。暖房の部屋や乾いた空気でも、体の水分は出ていきます。練習には水筒を持たせ、家でも食事の汁物や飲み物で水分をとりましょう。

子どもへの声かけ

  • 「帰ったら、まず手洗い。それから水筒出してね」
  • 「今日はあったかい鍋だよ。おかわりもあるよ」
  • 「みかん、1個持っていく?」
  • 「熱が下がったね。今日はうどんで、明日はいつものごはんにしよう」
  • 「早く寝た人から、明日の練習が楽しくなるよ」

冬もしっかり食べて、ぐっすり寝て。元気な体で大会を迎えましょう!

まとめ

  • 冬の体調づくりは「食べる・寝る・手を洗う・湿度50〜60%」の4本柱(厚生労働省の呼びかけ)
  • 睡眠が5〜6時間の人は、7時間をこえる人より風邪をひきやすかった(4.24倍、Prather ほか 2015)
  • 冬の夕食はたら鍋などの鍋が便利。主食・主菜・副菜と水分が一度にそろう
  • 果物を毎日1つ。みかん100gでビタミンC 32mg、キウイ100gで71mg(日本食品標準成分表)
  • 風邪をひいたら、水分を最優先。熱が下がったら卵雑炊や鍋焼きうどんで、少しずつ量を戻す
  • 練習に戻ったら、補食を1つ足して元の体重へ

冬の鍋や雑炊、うどんのレシピはレシピ一覧から探せます。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

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