サプリメントより、まず食事
若い選手には勧めないとされている
国際オリンピック委員会(IOC)の若年競技者の育成についての合意声明(2015年)は、若い選手に、運動能力を上げる目的で栄養補助食品(サプリメント)を勧めることは不適切だとしています(T064)。理由のひとつとして、製品によってはドーピング規則に反する成分が入っているおそれがあることが挙げられています。ここでいう栄養補助食品には、エナジードリンクも含まれます(T064の備考)。
このサイトでも、18歳未満の目安を計算するときは、サプリメントやカフェインの量は出しません。カフェインの量の目安は、運動する成人を対象にした声明のもので、子ども向けの量は示されていません(T039の備考)。
日本代表も、食品からとるのが基本
JFA栄養ガイドラインでは、日本代表の練習後・試合後の補食として、おにぎり、干し芋、羊羹、カステラ、きなこ入り甘酒、飲むヨーグルト、オレンジジュース、経口補水液ゼリーなどの例が紹介されています。サプリメントに頼らず、食品からとるのが基本とされています(T090)。
たんぱく質も、ふだんの食事でとれる
UEFA(欧州サッカー連盟)の専門家グループの声明は、強い練習をしている思春期のジュニア選手のたんぱく質を、1日に体重1kgあたり最大1.6gで適切としています。そして、この量は食事で十分にとれ、サプリメントは要らないとしています(T062)。
たとえば体重40kgなら、40×1.6=64gです。ふだんの1日の食事で、どのくらいになるかを成分表で計算してみました(量の組み合わせはこのサイトの例)。
| 食品と量 | たんぱく質 |
|---|---|
| ごはん(精白米・めし)200g×3食 | 15.0g(100gあたり2.5g) |
| 牛乳(普通牛乳)200g×2杯 | 13.2g(100gあたり3.3g) |
| 鶏卵(全卵・生)1個50g | 6.1g(100gあたり12.2g) |
| 鶏むね肉(若どり・皮なし・生)100g | 23.3g(100gあたり23.3g) |
| 納豆(糸引き納豆)1パック40g | 6.6g(100gあたり16.5g) |
| 木綿豆腐 100g | 7.0g(100gあたり7.0g) |
| 合計 | 71.2g |
主食・主菜・副菜・牛乳・乳製品・果物を毎食そろえていくと(T080)、64gを超える量になります。ここに副菜や果物、補食のたんぱく質も加わります(このサイトの解釈)。
鉄も、食事でとるのが基本
鉄の必要量が多い選手について、JFA栄養ガイドラインは1日20〜30mgという量を紹介しつつ、サプリメントのとり過ぎに注意し、食事でとるのが基本としています(T087)。鉄の量が気になるときは、自己判断でサプリメントを使わず、医療機関で血液検査を受けて相談してください。鉄の多い食品は、読み物「鉄と貧血」で紹介しています。
家庭でできること
- まずは3食をそろえて、しっかり食べる(T080)
- 練習の前後に時間があくときは、おにぎりやバナナなどの補食を足す
- 医師から特定の栄養素をとるように言われているときは、その指示にしたがう
出典:Bergeron MF ほか「International Olympic Committee consensus statement on youth athletic development」(2015)、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、Collins J ほか「UEFA expert group statement on nutrition in elite football」(2021)、Guest NS ほか「International society of sports nutrition position stand: caffeine and exercise performance」(2021)、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
出典:T064(IOC S09)、T090・T080・T087(JFA S15)、T062(UEFA S03)、T039(国際スポーツ栄養学会 S06)、日本食品標準成分表(01_foods_nutrients.csv)(出典の一覧は「出典」のページを参照)
