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苦手・食が細い・約9分

食が進まない日に:給食を残した日・試合前・時間が足りない朝

「給食、ほとんど残しちゃった」「試合の朝、緊張してごはんが入らない」「朝は時間がなくて、パンをひと口かじって出かけていく」。食が進まない日、ありますよね。

食べられない日は、食べやすい形に変えて、食べる回数を足すのが答えです。量を一度にとれなくても、補食を1回足せば、練習や試合に必要なエネルギーはしっかり届きます。この記事では、3つの場面ごとに、すぐ使える食べ物と声かけを紹介します。

JFAの栄養ガイドラインでも、1回の食事で食べきれないときや、食事の時間がとれないときは、補食を活用する考え方が示されています。

食べやすい形の「お助け食品」

食が進まない日に頼れるのは、のどを通りやすく、すぐ食べられる炭水化物です。

食べ物量の例炭水化物食べやすいところ
飲むヨーグルト1本(200g)24.4g飲むだけ。カルシウムも220mg
バナナ1本(可食部100g)22.5g皮をむくだけ。やわらかい
カステラ1切れ(50g)30.9gしっとりして食べやすい
小さめのおにぎり1個(60g)23.6gひと口サイズにできる
うどん(ゆで)半玉(120g)25.9g温かくて、つるっと入る
ふかしたさつまいも100g(皮なし)31.9g甘くて子どもが好きな味

(日本食品標準成分表で計算)

  • 飲むヨーグルト
  • バナナ
  • カステラ
  • おにぎり
  • うどん
  • さつまいも

日本代表で提供している補食の例にも、おにぎり、干し芋、羊羹、カステラなどが挙がっています。どれも、少しずつ口に運べる食べ物です。

場面1:給食を残した日の練習前

帰ってきた子が「給食、残した」と言ったら、責めるより先に、何を食べられたかを聞きます。

給食の話は、食べた量を採点せず落ち着いて聞く
給食の話は、食べた量を採点せず落ち着いて聞く
聞くことわかること
今日、食べられたものは何?ごはん・おかずのどれがとれたか
食べる時間は足りた?時間の事情。準備や配膳で食べる時間が短い日もある
食べにくいものがあった?味・かたさ・量など、苦手のヒント
今、お腹はすいている?練習前に何を足すか

練習前に足すもの

練習の2〜3時間前までに食事をとるのが目安です。学校から帰って練習まで1〜2時間なら、主食の補食をひとつ足します。

  • ごはんをあまり食べなかった日:おにぎり1個かカステラ1切れ
  • 何も入らない感じの日:バナナか飲むヨーグルト
  • 時間がない日:移動の車でバナナ

練習のあとは、2時間以内に食事か補食をとるのが目安です。給食で足りなかった分は、夕食でしっかり取り戻しましょう。

夕食で「食べやすい形」を試す

給食で残したものが、魚や野菜なら、夕食で形を変えて出してみます。焼き魚が苦手なら鮭フレークの混ぜごはん、野菜の煮物が苦手なら具だくさんのみそ汁に。文部科学省の「食に関する指導の手引」でも、給食は食に関する指導の生きた教材とされています。給食の献立表を見て、「今日のおかず、家でも作ってみようか」と話題にすると、苦手な料理の練習にもなります。

場面2:試合の前、緊張して食べられない

試合の朝や、試合会場に着いてから、「お腹がいっぱい」「気持ち悪い」と言う子がいます。緊張で胃が動きにくくなっているサインです。

試合前、食べられそうなものを親子で話して選ぶ
試合前、食べられそうなものを親子で話して選ぶ

前の日から準備する

  • 前日の夕食は、ごはんをいつもより多めに。試合の朝に食べきれなくても、エネルギーの貯金ができます(試合前日の食事)
  • 朝は、いつも食べ慣れたものを。新しい食べ物は、試合の日には試しません
  • 生ものや生焼けの肉、作ってから時間のたった料理は避けます

試合の朝の食べ方

様子おすすめ
少しなら食べられる小さめのおにぎり2個を、時間をあけて1個ずつ
固形物が入らない飲むヨーグルト、バナナ、うどんを半玉
会場で食欲が出てきたカステラやおにぎりを、時間に余裕のあるうちに
ハーフタイム水分と、バナナやゼリーをひと口

(このサイトの例です)

「全部食べなさい」より、「バナナとおにぎり、どっちなら食べられそう?」と、選ばせるほうが口に運びやすくなります。食べられたら「よし、エネルギー入ったね」と、ひとこと添えて。

試合のあとは、思いきり食べる

試合が終わると、緊張がほどけて急にお腹がすく子も多いです。試合後の補食と、帰ってからの夕食をしっかり用意しておきましょう。外で食べる日は試合帰りの外食を参考にしてください。

場面3:時間が足りない朝

朝練、早い集合、寝坊。朝ごはんの時間がとれない日は、準備を前の晩にすませ、座って5分で食べられる形にします。

座って落ち着いて朝ごはんを食べる
座って落ち着いて朝ごはんを食べる
朝の時間朝ごはんの例前の晩の準備
5分おにぎり1個+飲むヨーグルトおにぎりをにぎってラップで冷蔵
10分トースト+ゆで卵+牛乳+バナナゆで卵を作っておく
15分卵かけうどん(冷凍うどん)+果物冷凍庫にうどん

(このサイトの例です)

食パン6枚切り1枚(60g)は炭水化物27.8g、ごはん茶碗1杯(150g)は55.7g(日本食品標準成分表で計算)。パン1枚の朝は、牛乳とバナナを添えて量を足します。

立ったまま、歩きながらより、座って食べるほうが、よくかんで食べられます。テーブルに朝ごはんを並べておき、着がえたらすぐ座れるようにしましょう。

それでも朝に食べきれなかったら

学校に持っていけないときは、帰宅後の補食を少し多めに。朝練がある日は、朝練のあとに食べるおにぎりをバッグに入れておく方法もあります。

食が進まない日の夕食の例

3つの場面のどれでも、夕食は「食べやすい形で、5つをそろえる」が基本です。

料理食べやすくする工夫とれるもの
鮭と卵の雑炊鮭と卵を入れ、ごはんをだしで煮る主食・主菜
肉うどん豚肉と青菜をのせ、汁は温かく主食・主菜・副菜
豆腐とかぼちゃのみそ汁具を大きめにして食べごたえを主菜・副菜
ハンバーグひき肉で噛みやすく、ソースで食欲アップ主菜
フルーツヨーグルトバナナやみかんを混ぜて牛乳・乳製品・果物

(このサイトの献立例です)

食欲がない日は、温かい汁物から始めると、胃が動き出して、そのあとのごはんが入りやすくなります。好きなおかずを1品入れておくと、食卓につく楽しみも生まれます。

量は「いつもの器」で

食が進まない日は、ごはんを小さめの茶碗に盛って、おかわりする形にすると、子どもは「食べきれた」と感じられます。おかわりできたら、それが自信になります。1日の合計で見れば、補食を足した分、しっかり食べられています。

  • ごはん
  • 卵
  • 木綿豆腐
  • 牛乳

試合前日の夜、食が進まないときの献立

前日の夕食で、エネルギーを貯めておきたいのに、緊張で箸が進まない。そんな夜は、量を一度に出さず、品数を分けて出します。

順番出すものねらい
1温かいみそ汁かスープ胃を温めて、食べる準備
2鮭おにぎり2個(小さめ)主食をまず入れる
3鶏肉と野菜のうどんを小どんぶりでもうひと押しの主食とおかず
4バナナヨーグルトデザートで果物と乳製品

(このサイトの例です)

全部食べられなくても、2番まで食べられたら十分なスタート。寝る前にお腹がすいたら、バナナか牛乳を足しましょう。

少しずつ足して、1食分にする

一度にたくさん入らない日は、小さいものを2つ3つ組み合わせます。それぞれの炭水化物の量を知っておくと、足し算がしやすくなります。

食べやすいもの量炭水化物(成分表で計算)
小さめのおにぎり1個(70g)27.6g
食パン6枚切り1枚(60g)27.8g
カステラ1切れ(50g)30.9g
飲むヨーグルト1本(200g)24.4g
バナナ半分(可食部50g)11.3g

(このサイトのまとめです)

たとえば、小さめのおにぎりと飲むヨーグルトで炭水化物52.0g。ごはん茶碗1杯(150g)の55.7gに近い量になります。かむのがつらい日は、カステラを牛乳にひたして食べるのも手です。

  • おにぎり
  • 食パン
  • 飲むヨーグルト

食が進まないのが続くとき

食べる量がしばらく戻らない、体重がへってきた、元気がない日が続くときは、まず普段の様子を1枚のメモにまとめます。いつ・どこで・何を食べたか、練習の予定、本人の声。チームの栄養担当者や、かかりつけの小児科で話すときに、そのまま使えます。メモの例は補食を持たせたのに食べていないで紹介しています。

暑い日に食が進まないとき

夏の練習のあとは、暑さで食欲が落ちる子がふえます。冷たいものばかりになりがちな日は、冷たい主食に、たんぱく質と野菜をのせて1皿にします。

冷たい1皿のせるもの
冷やしうどん鶏むね肉のほぐし身、ゆで卵、きゅうり、トマト
冷やしそうめん豚しゃぶ、錦糸卵、オクラ
冷たい茶漬け風鮭フレーク、しらす、大葉
ひんやり豆腐丼木綿豆腐、ツナ、ねぎ、のり

(このサイトの例です)

冷たい料理に、温かいみそ汁を1杯添えると、胃がひえすぎず、食べる量が落ちにくくなります。夏の食事は夏の食欲でくわしく紹介しています。

よくある質問

Q. 食が細い子に、無理に食べさせてもいい?

無理に食べさせるより、食べやすい形と回数で量をふやすほうが続きます。1回の量が少ない子は、1日5回の食事(3食+補食2回)にすると、1日の合計がしっかりとれます。くわしくは食が細い子で紹介しています。

Q. 試合の朝、何も食べないで出かけてしまいました

会場に着いてから、バナナや飲むヨーグルトなど、すぐ食べられるものをとりましょう。試合までの時間が短いときは、少量を2回に分けます。

Q. 給食を毎日のように残します

同じことが続くときは、担任の先生に食べる様子を聞いてみると、時間・量・苦手のどれが理由かがわかります。家では、残しやすいおかずを、食べやすい形で練習しましょう。

Q. 朝ごはんを食べるとお腹が痛くなる、と言います

起きてすぐは胃が動き出していないこともあります。少し早く起きて、水分を1杯飲んでから朝ごはんにすると、食べやすくなります。温かいスープやみそ汁から始めるのもおすすめです。

Q. 試合の日だけ食べられません

試合の日だけ食べにくい子は多いです。前日の夕食と、試合のあとの食事でしっかり食べていれば大丈夫。当日は、食べられるものを少しずつ、回数を分けてとりましょう。

Q. 食パンなら食べるけれど、ごはんは食べません

主食は食パンでかまいません。6枚切り1枚(60g)で炭水化物27.8g。2枚にチーズや卵をはさんでサンドイッチにすれば、炭水化物55.7gとたんぱく質もいっしょにとれます。ごはんは、次の日に小さいおにぎりで出してみましょう。

子どもへの声かけ

  • 「今日の給食、何がおいしかった?」
  • 「バナナとおにぎり、どっちなら食べられそう?」
  • 「食べられたね。これで後半まで走れるよ」

食べられない日があっても大丈夫。食べやすい形と回数で、エネルギーはちゃんと届けられる!

まとめ

  • 食が進まない日は、食べやすい形に変えて、食べる回数を足す
  • 給食を残した日は、何を食べられたか聞いて、練習前に主食の補食をひとつ
  • 試合前の緊張には、前日の夕食で貯金し、当日は食べ慣れた食べやすいものを
  • 時間が足りない朝は、前の晩に準備して、座って5分で食べられる形に
  • 試合や練習のあとは、2時間以内にしっかり食べる

補食のくわしい選び方は補食の基本、朝ごはんは朝ごはんで紹介しています。

出典:日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

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