牛乳が嫌いな子も安心!牛乳以外でカルシウムをとる方法

「うちの子、牛乳が苦手で…」「おなかがゴロゴロしてしまう」。そんなお悩み、とても多いんです。
成長期のサッカー選手にとって、カルシウムは骨をつくる大切な材料です。カルシウムといえば牛乳、というイメージが強いので、牛乳が飲めないと心配になるかもしれません。でも大丈夫です。カルシウムは牛乳以外の食品からもとれます。 この記事では、牛乳の代わりになる食品と、1日の中での組み立て方を紹介します。
なお、牛乳を飲むとじんましんが出る、口のまわりがかゆくなる、などの症状がある場合は、牛乳アレルギーの可能性があります。その場合は、自己判断で乳製品を試さず、医療機関に相談してください。この記事は、主に「味やにおいが苦手」「たくさん飲むとおなかがゆるくなる」という子を想定しています。
成長期は、一生でいちばんカルシウムが必要な時期
日本人の食事摂取基準(2025年版)で、カルシウムの1日の推奨量(ほとんどの人が足りる量)が一生のうちでいちばん多いのは、男女とも12〜14歳です。
| 年齢 | 男子(mg/日) | 女子(mg/日) |
|---|---|---|
| 8〜9歳 | 650 | 750 |
| 10〜11歳 | 700 | 750 |
| 12〜14歳 | 1000 | 800 |
| 15〜17歳 | 800 | 650 |
(推奨量。出典:日本人の食事摂取基準2025 p283)
国際オリンピック委員会(IOC)の若い競技者についての合意声明も、健康と成長を支える食事として、十分なカルシウムとビタミンDを挙げています。サッカーは走る・跳ぶ・ぶつかる、と骨に負荷のかかるスポーツです。材料を毎日きちんと届けることが大切です。
牛乳が苦手な理由で、対策が変わる
「牛乳が飲めない」にも、いくつかの理由があります。理由がわかると、代わりの選び方も見えてきます。
| 苦手な理由 | 試しやすいこと |
|---|---|
| 味・においが苦手 | ヨーグルト・チーズ・料理に入れる(シチュー・グラタンなど) |
| 冷たい牛乳でおなかがゆるくなる | 温めて飲む・一度に飲む量を分ける・ヨーグルトにする |
| 飲むこと自体がいや | 食べる形(チーズ・豆腐・小魚)に切りかえる |
| アレルギーがある | 乳製品はとらず、豆腐・小魚・青菜で。医療機関の指示に従う |
(このサイトのまとめです)
牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする子は、一度にたくさん飲むと症状が出やすいことがよく知られています。コップ1杯を朝と夜に分ける、温めて飲む、食事と一緒に飲む、などで楽になる子もいます。ヨーグルトやチーズは、牛乳よりおなかにやさしいと感じる子が多いです。
牛乳の代わりになる食品
日本食品標準成分表の値で計算した、よく使う量あたりのカルシウムです。比べやすいように、牛乳コップ1杯(200g)も並べています。
| 食品と量 | カルシウム |
|---|---|
| 牛乳 コップ1杯(200g) | 220mg |
| ヨーグルト(無糖)1カップ(100g) | 120mg |
| 飲むヨーグルト 1本(200g) | 220mg |
| プロセスチーズ 1個(20g) | 126mg |
| 木綿豆腐 1/3丁(100g) | 93mg |
| 納豆 1パック(40g) | 36mg |
| こまつな(生)1/4束(80g) | 136mg |
| まあじ 1尾(可食部100g) | 66mg |
(日本食品標準成分表で計算。こまつなは生の値で、ゆでると値が変わります)
飲むヨーグルト1本
プロセスチーズ1個
木綿豆腐
乳製品:ヨーグルト・チーズは強い味方
牛乳が苦手でも、ヨーグルトやチーズなら食べられる子は多いです。飲むヨーグルト1本(200g)で、牛乳コップ1杯と同じくらいのカルシウムがとれます。プロセスチーズは1個(20g)で126mgと、量のわりにカルシウムが多い食品です。

チーズはおにぎりに入れたり、トーストにのせたり。おやつにそのまま1個でもOK!
大豆製品:豆腐・きな粉
木綿豆腐は、100gで93mgのカルシウムがとれます(日本食品標準成分表で計算)。みそ汁、冷ややっこ、麻婆豆腐など、毎日の献立に入れやすいのがいいところです。
きな粉(青大豆)は100gあたり160mgのカルシウムを含みます。1回に使う量は大さじ1〜2杯なのでカルシウムの量としては多くありませんが、たんぱく質と鉄もとれるので、ヨーグルトやもちにかけると栄養が足しやすくなります。
きな粉
こまつな
まあじ
青菜:こまつな
こまつなは、野菜の中でもカルシウムの多い食品です。生80gで136mgになります(日本食品標準成分表で計算)。おひたし、みそ汁の具、炒め物などにすると、1回で取り入れやすくなります。
魚:骨ごと食べられる魚も
あじ(まあじ)は100gあたりカルシウム66mgに加えて、骨づくりを助けるビタミンDも8.9μg含まれています。鮭(しろさけ)は100gあたりビタミンDが32μgと多い魚です(日本食品標準成分表で計算)。ビタミンDは、カルシウムが体に取りこまれるのを助ける栄養素です。
しらす干しや桜えび、骨まで食べられる缶詰の魚なども、カルシウムをとるのに役立ちます。
1日の組み立て方の例
牛乳を使わずに、12〜14歳男子の推奨量(1000mg)に近づける1日の例です。
| 食事 | 例 | カルシウムのめやす |
|---|---|---|
| 朝 | ごはん・豆腐とこまつなのみそ汁(豆腐50g・こまつな40g)・ヨーグルト1カップ | 約235mg |
| 昼 | 学校の給食(牛乳を除く分) | 献立による |
| 補食 | 飲むヨーグルト1本+おにぎり | 約223mg |
| 夕 | あじの塩焼き1尾・こまつなのおひたし(40g)・チーズ入りオムレツ(チーズ20g) | 約260mg |
(日本食品標準成分表で、主な食品の値だけをたした目安です。ごはんや卵などのカルシウムは入れていません)
この例では、給食以外の3回で700mgほどになります。給食の日は給食の分が上乗せされます。乳製品が食べられるなら、1日のうちヨーグルトやチーズを2〜3回入れると、牛乳がなくても届きやすくなります。

ポイントは「1回でたくさん」より「毎食すこしずつ」。朝・補食・夕食にそれぞれ1品ずつ入れるイメージです。
給食の牛乳はどうする?
学校給食では毎日牛乳が出ることが多く、牛乳が苦手な子にとっては悩みのひとつです。無理に全部飲ませようとすると、食事の時間そのものがつらくなってしまうこともあります。
- 飲める量だけでも飲んでみる(ひと口ずつでも、続けているうちに慣れることもある)
- 飲めなかった日は、家での朝食・夕食・補食で乳製品や豆腐を1品足す
- おなかの症状やアレルギーがある場合は、学校の先生や医療機関と相談する
「飲めないからダメ」ではなく、1日全体でカバーできればいいと考えると、親も子も気持ちが楽になります。
料理に入れて、知らないうちに
牛乳そのものは苦手でも、料理に入っていれば平気な子もいます。
- シチュー・グラタン・ミルクスープ:加熱するとにおいが気になりにくい
- ホットケーキ・蒸しパン:生地の水分を牛乳にかえる
- カフェオレ風・ココア:ただしカフェインの入らないものを
- フルーツヨーグルト:オレンジやみかん、キウイと合わせて
ヨーグルト
オレンジ
しろさけ
鮭のクリーム煮や、豆腐とチーズのグラタンなど、カルシウムの多い食品同士を組み合わせた料理は、1品でたくさんとれるのでおすすめです。
カルシウムと一緒に大切なこと
骨を強くするのは、カルシウムだけではありません。
- ビタミンD:魚やきのこに多く、日光を浴びると体でもつくられる
- たんぱく質:骨の土台になる
- エネルギー:食事の量そのものが足りないと、骨づくりにも影響する
- 運動:適度に骨に負荷がかかる運動は、骨を強くする
主食・主菜・副菜・牛乳・乳製品・果物の5つをそろえる食事を基本にして、乳製品の枠を「ヨーグルト・チーズ・豆腐・小魚」などに広げて考えてみてください。
よくある質問
Q. 豆乳は牛乳の代わりになりますか?
豆乳はたんぱく質がとれる飲み物ですが、牛乳と比べるとカルシウムはあまり多くありません。カルシウムを目的にするなら、カルシウムを加えた豆乳を選ぶか、ほかの食品と組み合わせて考えましょう。商品の栄養成分表示も見てください。
Q. カルシウムのサプリメントは必要?
IOCの声明では、運動能力の向上を目的として若い選手に栄養補助食品をすすめることは適切ではない、とされています。食品から少しずつとるのが基本です。病気などで必要な場合は、医療機関の指示に従ってください。
Q. 小魚のおやつはいい?
小魚のおやつは手軽にカルシウムがとれます。ただし味つけで塩分や糖分が多いものもあるので、栄養成分表示を見て選びましょう。
子どもへの声かけ
- 「牛乳じゃなくても大丈夫。ヨーグルトとチーズ、どっちにする?」
- 「今日は給食の牛乳、どのくらい飲めた?」(責めずに、量を知るために)
- 「骨は毎日つくられているから、毎日すこしずつね」

牛乳が苦手でも、強い骨はつくれます。食べられるものから、楽しく続けていきましょう!
まとめ
- カルシウムの推奨量は12〜14歳がいちばん多い
- 牛乳が苦手なら、ヨーグルト・チーズ・豆腐・こまつな・魚でカバーできる
- 1回でたくさんより、毎食すこしずつ
- おなかの症状やアレルギーがあるときは医療機関に相談する
カルシウムについて詳しくは成長期の骨づくりも読んでみてください。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、IOC 若年競技者に関する合意声明(2015)、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)
