本文へ移動
← 読み物の一覧
まずは基本・約9分

味噌汁は毎日飲んでいい? サッカーする子の「具だくさん味噌汁」:豆腐・豚汁・卵の具で、たんぱく質と汗で出た塩分を朝ごはんと夕ごはんでとる

味噌汁って塩分が多いって聞くけど、サッカーをしている子には毎日飲ませていいのかな? 試合の朝に飲むといいって話も聞くし……。

知恵袋には、「インスタントの味噌汁は塩分が多いと言われるけど、熱中症の予防にはならないの?」という質問があります。そこには、サッカーをしている息子さんが、暑い時期は試合の日の朝に味噌汁で塩分を補給している、という保護者の回答がついていました。ほかにも、中学生の息子さんの早朝練習の前に「バナナ・ごはん・味噌汁」の朝ごはんで足りるか、という質問や、合宿の夕ごはんで味噌汁の汁を残して具だけ食べる友だちの話など、スポーツをする子と味噌汁の質問はたくさん見つかります。

結論から言うと、味噌汁は毎日の食卓にどんどん出してOK。サッカーをする子には、具をたっぷり入れた「具だくさん味噌汁」がおすすめです。豆腐や卵、豚肉を入れれば、たんぱく質もとれるおかずの1品になります。そして、汗をたくさんかいた日は、汁ごと飲んで塩分の補給にも役立ちます。

この記事では、味噌汁1杯に何が入っているかを数字で見ながら、サッカーをする子の味噌汁の作り方と出し方を紹介します。

味噌汁は「副菜1つ分」になる料理

農林水産省の食事バランスガイドでは、料理を主食・副菜・主菜・牛乳・乳製品・果物に分けて、「いくつ(SV)」で数えます。このなかで、「具だくさんのみそ汁」は副菜1つ分の例にあげられています。野菜サラダやほうれんそうのおひたしと同じ「1つ」です。

さらに、主菜1つ分の例には、冷奴・納豆・目玉焼きがあげられていて、主菜は「大豆および大豆製品などを主原料とする料理」もふくみます。つまり、味噌汁に豆腐や卵をたっぷり入れると、野菜のおかずとたんぱく質のおかずの両方の役わりを持てる、ということです。

料理食事バランスガイドでの数え方
具だくさんのみそ汁副菜1つ分の例
冷奴・納豆・目玉焼き主菜1つ分の例
大豆・大豆製品を主にした料理主菜にふくまれる

(農林水産省「実践食育ナビ」食事バランスガイド 料理区分より)

味噌汁は「飲みもの」じゃなくて「おかず」! 具をたっぷり入れるほど、たよりになる1品になるよ。

味噌汁1杯に入っているもの

日本食品標準成分表で、だし150gに淡色辛みそ10gを入れ、具をかえた3つの味噌汁を計算しました。豚汁は、だし180g・みそ12gで計算しています。

味噌汁1杯エネルギーたんぱく質カルシウム鉄カリウム食塩相当量
わかめだけ(カットわかめ1g)約23kcal約1.9g約23mg約0.5mg約137mg約1.6g
豆腐50g・油揚げ10g・ねぎ10g約99kcal約7.7g約96mg約1.5mg約216mg約1.4g
豚汁(豚ばら30g・じゃがいも50g・にんじん20g・だいこん40g・豆腐50g・ねぎ10g)約217kcal約11.2g約84mg約1.8mg約663mg約1.7g

(日本食品標準成分表の100gあたりの値から計算)

表を見ると、ちがいがはっきりわかります。

  • たんぱく質:わかめだけの味噌汁は約1.9g。豆腐と油揚げを入れると約7.7g、豚汁は約11.2gで、わかめだけの約6倍です
  • カルシウム:豆腐50gで約47mg、油揚げ10gで約31mg。豆腐と油揚げの味噌汁は、わかめだけの4倍ほどになります
  • カリウム:豚汁は約663mg。じゃがいも50gだけで205mg入っています
  • 食塩相当量:どの味噌汁も1.4〜1.7gくらい。塩分はほとんどが「みそ」からで、具をかえても大きくは変わりません

つまり、同じ1杯でも、具しだいで中身がまったくちがうということです。せっかく作るなら、具をたっぷり入れて、体の材料をいっしょにとりましょう。

  • みそ
  • 木綿豆腐
  • 油揚げ
  • わかめ

汗をかいた日は、味噌汁の塩分が役に立つ

日本スポーツ協会の「熱中症予防5ヶ条」には、汗からは水分と同時に塩分も失われると書かれています。運動中は、スポーツドリンクなどで0.1〜0.2%程度の塩分も補給するとよい、としています。

練習や試合のあいだの塩分は、スポーツドリンクの役目です。そして、家に帰ってからの夕ごはんや、暑い日の朝ごはんでは、味噌汁が塩分をとる1品になります。みそ10gの食塩相当量は約1.2g。だしにも少し入っていて、味噌汁1杯でおよそ1.4〜1.7gになります。

場面塩分をとるもの
練習・試合のあいだスポーツドリンク(0.1〜0.2%程度の塩分)
暑い日の朝ごはん具だくさん味噌汁を汁ごと
汗をたくさんかいた日の夕ごはん豚汁など、具も汁もたっぷり

知恵袋の回答にあったように、暑い時期の試合の朝に味噌汁を飲むのは、理にかなった食べ方です。暑い日の水分と塩分のとり方は暑い日の記事、運動中の飲み物はスポーツドリンクの記事でもくわしく紹介しています。

朝ごはんに「ごはん+具だくさん味噌汁」

早朝練習の前の朝ごはんに「バナナ・ごはん・味噌汁」でいいか、という質問がありました。ごはんと味噌汁は、朝ごはんのよい組み合わせです。ごはん150gには炭水化物が約56g入っていて、走るための燃料になります。そこに具だくさん味噌汁を合わせると、たんぱく質や野菜もいっしょにとれます。

朝ごはんの組み合わせそろうもの
ごはん+卵とほうれんそうの味噌汁燃料(ごはん)+たんぱく質(卵)+野菜
ごはん+豆腐と油揚げの味噌汁+バナナ燃料+たんぱく質・カルシウム+果物
おにぎり+前の晩の豚汁の残り燃料+肉・いも・野菜をまとめて

卵50gとほうれんそう30gの味噌汁は、たんぱく質が約8.5g、鉄が約1.8mg。朝のおかずを何品も作れない日でも、味噌汁1杯に具を集めれば、ぐっと中身が充実します。朝ごはんの組み立て方は朝ごはんの記事でも紹介しています。

  • 卵
  • ほうれんそう
  • ごはん

練習のあとの夕ごはんは「豚汁」がたよりになる

夜の練習から帰ってきた日は、豚汁が大活躍します。1杯で、豚肉のたんぱく質、じゃがいもの炭水化物、にんじん・だいこん・ねぎの野菜がまとめてとれます。エネルギーは約217kcal、たんぱく質は約11.2g。ごはん150g(約234kcal)と合わせると、約450kcalになります。

豚汁は、まとめて作っておけるのもうれしいところです。

豚汁の段取りポイント
休みの日に多めに作る鍋いっぱいに作って、次の日の朝ごはんにも
具は大きめに切る食べごたえが出て、おかずの1品に
帰ってきたら温めるだけ夜遅い日も、すぐに食卓に出せる
食べる前にみそを足して仕上げる香りがよくなり、おいしく食べられる

練習のあとの夕ごはんの組み立ては練習後の夕食の記事、遅い時間の夕ごはんは夜遅い練習の日の記事でもくわしく紹介しています。

  • 豚肉
  • じゃがいも
  • にんじん
  • だいこん

サッカーをする子におすすめの味噌汁の具

具をかえると、味にも変化が出て、毎日飽きずに飲めます。何を入れるか迷ったら、「たんぱく質の具」と「野菜・いもの具」を1つずつ選ぶのがかんたんです。

たんぱく質の具野菜・いも・きのこの具
豆腐・油揚げわかめ・ねぎ
卵(落とし卵・かき玉)ほうれんそう・小松菜
豚肉・鶏肉じゃがいも・さつまいも
あさり・しじみだいこん・にんじん・たまねぎ
魚のつみれなめこ・しめじ

具が多いほど、だしとみその味が具にしみて、おいしく食べられます。野菜が苦手な子も、味噌汁の具なら食べやすくなります。野菜の食べ方は野菜が嫌いな子の記事でも紹介しています。

  • たまねぎ
  • ねぎ
  • なめこ

よくある質問

Q. 味噌汁は1日に何杯まで飲んでいい?

A. 味噌汁1杯の食塩相当量は約1.4〜1.7g。1日の献立のなかで、味噌汁はおかずの1品として毎食出してOKです。汁物が1日のうちに何品も重なる日は、2品目をスープやお茶にかえると、ほかのおかずもしっかり食べられます。

Q. インスタントの味噌汁でもいい?

A. 忙しい日はインスタントでOKです。お湯を注ぐときに、豆腐やカットわかめ、前の晩の残りの野菜などを足すと、具だくさん味噌汁になります。卵を落として電子レンジで温めるのもかんたんです。

Q. 汁は残して、具だけ食べたほうがいい?

A. 具は必ず全部食べましょう。体の材料になるたんぱく質やカルシウムは、具に入っています。暑い日や汗をたくさんかいた日は、汁も飲んで塩分の補給に役立てましょう。

Q. 試合の日の朝、味噌汁を飲んでもいい?

A. 試合の日の朝ごはんにも、味噌汁は向いています。とくに暑い日は、汗で出ていく塩分をとる1品になります。具だくさん味噌汁とごはんで、朝ごはんをしっかり食べて出かけましょう。試合の日の食事のタイミングは試合当日の食事の記事で紹介しています。

Q. 子どもが味噌汁を飲みたがりません。

A. 子どもの好きな具を入れてみましょう。じゃがいも・さつまいも・コーン・卵など、子どもが好きな具から始めてみましょう。豚汁のように具を主役にすると、「おかず」として食べてくれることもあります。

Q. 豆腐の味噌汁と納豆を同じ朝に出してもいい?

A. もちろんOKです。食事バランスガイドでは、納豆は主菜1つ分の例、具だくさんのみそ汁は副菜1つ分の例。大豆の食べものが重なっても、どちらも体の材料になります。納豆の食べ方は納豆の記事でも紹介しています。

子どもへの声かけ

  • 「今日の味噌汁は豆腐たっぷり。体をつくる材料が入っているよ」
  • 「暑い日の朝は、味噌汁を汁までどうぞ。汗で出る塩分を先にとっておこう」
  • 「練習おつかれさま! 豚汁あっためておいたよ」
  • 「どの具が好き? 明日の味噌汁の具、いっしょに決めよう」
  • 「わかめだけの味噌汁と豚汁、たんぱく質は6倍もちがうんだって」

味噌汁は、毎日のサッカーごはんの名わき役! 具をたっぷり入れて、朝も夜も元気をチャージしよう!

まとめ

  • 味噌汁は毎日の食卓に出してOK。サッカーをする子には「具だくさん味噌汁」がおすすめ
  • 食事バランスガイドでは、具だくさんのみそ汁は副菜1つ分の例。冷奴・納豆・目玉焼きは主菜1つ分の例
  • わかめだけの味噌汁はたんぱく質約1.9g、豆腐と油揚げで約7.7g、豚汁で約11.2g
  • 味噌汁1杯の食塩相当量は約1.4〜1.7g。塩分はほとんどがみそから
  • 日本スポーツ協会によると、汗からは水分と同時に塩分も失われる。運動中はスポーツドリンク、暑い日の食事では味噌汁が塩分をとる1品になる
  • 具は必ず全部食べる。汗をたくさんかいた日は汁も飲む
  • 具は「たんぱく質の具」と「野菜・いもの具」を1つずつ選ぶとかんたん

毎日の食事の組み立ては、サッカーする子どもの食事の基本でも紹介しています。

出典

  • 農林水産省「実践食育ナビ」食事バランスガイド 料理区分 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html
  • 公益財団法人日本スポーツ協会「熱中症予防5ヶ条」 https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid917.html
  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」 かつお・昆布だし 17021・米みそ 淡色辛みそ 17045・カットわかめ 09044・木綿豆腐 04032・油揚げ 04040・根深ねぎ 06226・ぶた ばら 脂身つき 11129・じゃがいも 02017・にんじん 06214・だいこん 06134・鶏卵 12004・ほうれんそう 06267・ごはん 01088

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

この記事の間違いを知らせる