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練習後の夕食の4つの役割:燃料の補給・体の材料・1日の穴うめ・明日への回復

練習から帰ってきて食べる夕食。「おなかを満たすため」だけでなく、じつは4つの大事な役割があるんです。

サッカーをしている子どもにとって、夕食は1日の中でいちばんゆっくり食べられる食事であることが多いです。朝は時間がなく、昼は給食やお弁当で、家で中身を決められるのは夕食だけ、というご家庭も多いでしょう。

だからこそ、夕食には「何のために食べるのか」を知っておくと、献立が考えやすくなります。この記事では、練習後の夕食の役割を4つに分けて整理しました。最後に、帰りが遅くなる日の「補食→夕食」の流れも紹介します。

夕食の4つの役割

まず全体像です。

役割ねらい主に担当する料理
①燃料の補給練習で使ったエネルギーを補う主食(ごはん・めん・パン・いも)
②体の材料筋肉・骨・血をつくる主菜・牛乳・乳製品
③1日の穴うめ朝・昼に足りなかったものを補う副菜・果物・汁物
④明日への回復よく眠って、翌日に疲れを残さない食べる時間・量・食べ方

(このサイトのまとめです)

日本サッカー協会のガイドラインでは、主食・主菜・副菜・牛乳・乳製品・果物の5つをそろえることが、アスリートの基本的な食事の形とされています。4つの役割は、この5つをそろえることで自然に果たせるようになっています。

役割①:燃料の補給

練習でたくさん走ると、体にためていたエネルギー(筋肉や肝臓のグリコーゲン)が減ります。これを補うのが、ごはんやめんなどの主食です。

UEFA専門家グループの声明では、ジュニア選手の炭水化物の1日の目安は、とても軽い〜中程度の練習の日で体重1kgあたり3〜6g、強い〜とても強い練習の日で6〜8gとされています。体重35kgの子が強い練習をした日なら、1日210〜280gです。

日本食品標準成分表で計算すると、ごはん1杯(150g)の炭水化物は約56gです。1日の中で朝・昼・補食・夕食に分けてとることを考えると、夕食の主食はしっかりした量が必要になります。

  • ごはん
  • うどん
  • おにぎり

おかずがおいしいと、ごはんが進まないこともありますよね。主食は「おかわりしてもいいもの」と決めておくと、自然に量がとれます!

主食をとりやすくする工夫

  • 丼もの・炊き込みごはん・混ぜごはんにする
  • おかずの味つけを「ごはんが進む」ものにする
  • ごはんが進まない日は、うどんやいもを足す
  • 汁物にめんやもちを入れる

役割②:体の材料

練習で使った筋肉は、食べたたんぱく質を材料にして修復されます。成長期の子どもは、それに加えて「体を大きくする」ための材料も必要です。

共同声明では、運動後の早い時間(0〜2時間)に体重1kgあたり0.25〜0.3gのたんぱく質をとることや、主要な練習のあとを含めて1日に何回かの食事でたんぱく質をとることが目安とされています(成人の競技者の目安)。体重35kgなら、1回あたり約9〜11gです。

日本食品標準成分表で計算すると、しろさけ1切れ(80g)のたんぱく質は約18g、卵1個(50g)で約6g、木綿豆腐100gで約7g、納豆1パック(40g)で約7gです。主菜1品と牛乳1杯で、十分な量になります。

  • しろさけ
  • 卵
  • 木綿豆腐

骨の材料になるカルシウムも、夕食で意識したい栄養素です。日本人の食事摂取基準(2025年版)では、カルシウムの推奨量は12〜14歳の男子で1日1000mgと、一生のうちでいちばん多くなっています。牛乳コップ1杯(200ml)でおよそ220mg(日本食品標準成分表で計算)なので、夕食に牛乳やヨーグルトを1品加えると、大きな助けになります。

  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • 納豆

役割③:1日の穴うめ

夕食のもうひとつの大事な役割は、朝と昼に足りなかったものを補うことです。

たとえば、こんな日はありませんか?

  • 朝は時間がなくて、パンと牛乳だけだった
  • 給食の野菜を残してきた
  • 練習前の補食がおにぎりだけだった

こういう日は、夕食で「足りなかったもの」を意識して足しましょう。

朝・昼の様子夕食で足したいもの
朝がパンだけ主菜(たんぱく質)と野菜をしっかり
野菜をあまり食べていない副菜を2品、または具だくさんの汁物
果物を食べていない食後にみかん・オレンジ・バナナ
牛乳を飲んでいない牛乳・ヨーグルト・チーズを1品
主食が少なかったごはんをおかわり、汁物にめん

(このサイトのまとめです)

  • こまつな
  • ブロッコリー
  • オレンジ

「足りないものを見つける」考え方は、「何品食べたか」より「何が足りないか」の記事でくわしく紹介しています。

1食ですべてを完璧にしなくても大丈夫。1日、さらには数日の中でそろっていればいいんです。夕食は、その調整役です。

役割④:明日への回復

夕食は「明日の体」をつくる食事でもあります。

日本サッカー協会のガイドラインでは、育成年代の睡眠時間は9時間以上が目安とされています。夕食がおそくなりすぎると、寝る時間もおそくなり、睡眠が短くなってしまいます。また、寝る直前におなかいっぱい食べると、寝つきが悪くなる子もいます。

明日への回復のためには

  • 練習が終わったら、なるべく早く食べる(:2時間以内)
  • 夕食から寝るまでに、少し時間をあける
  • 汁物や牛乳で、汗で失った水分も補う

ことを意識しましょう。睡眠と食事については睡眠と食事の記事も参考にしてください。

帰りが遅い日は「補食→夕食」の2段階で

練習が夜まであって、帰宅が20時、21時になる日もあります。そんな日は、帰ってから夕食を作り始めると、食べるのがさらにおそくなってしまいます。

日本サッカー協会のガイドラインでは、練習が終わってから2時間以内に食事をとることが基本とされています。また、練習が終わってから2時間以内に、体重1kgあたり1時間に1〜1.2gの糖質をとることが目安とされています。

帰りが遅い日は、夕食を2段階に分けると考えると楽になります。

1段階目:練習の直後に補食

練習が終わったら、すぐに食べられるものをとります。

  • おにぎり・バナナ・カステラ
  • 牛乳・飲むヨーグルト
  • サンドイッチ・肉まん
  • おにぎり
  • バナナ
  • ヨーグルト

2段階目:帰宅後に夕食

家に帰ったら、補食でとった分を考えて夕食をとります。補食でエネルギーをとっているので、夕食は主菜・副菜・汁物をしっかりそろえ、主食はおなかのすき具合に合わせて出すのがおすすめです。おなかがすいている様子なら、遠慮なくごはんをおかわりさせてください。

時間の例食べるもの
練習の直後(車の中など)おにぎり1個・牛乳
帰宅後すぐ温めるだけの汁物・焼き魚・ごはん・青菜のおひたし
食後果物

(このサイトのまとめです)

帰りが遅い日の夕食は、朝のうちに準備しておくと楽です。汁物を多めに作っておく、魚に下味をつけて冷蔵庫に入れておく、ゆで野菜を作り置きしておく、などがおすすめです。くわしくは夜遅い練習の日の夕食の記事を参考にしてください。

夕食の組み立て例

4つの役割を意識した、ふだんの日の夕食の例です。

和食の例

  • ごはん(大盛り)
  • さけの塩焼き
  • こまつなと卵の炒め物
  • 豆腐とわかめのみそ汁
  • 牛乳
  • オレンジ

洋食の例

  • ごはん、またはパスタ
  • 鶏肉のトマト煮
  • ブロッコリーとにんじんのサラダ
  • 野菜スープ
  • ヨーグルト
  • バナナ
  • まあじ
  • 納豆

献立に迷ったら「燃料・材料・穴うめ・回復」の4つを思い出してください。全部そろっていれば、立派な夕食です!

よくある質問

Q. 練習後は疲れて食べられないと言います

疲れているときは、まず汁物や牛乳など、飲むように食べられるものから始めましょう。少し落ち着くと食欲が出てくることも多いです。それでも食べられないときは、おにぎりや果物など食べやすいものを、量を分けて出してみてください。

Q. 補食を食べたら夕食が入りません

補食と夕食の間が短すぎるのかもしれません。補食はおにぎりや牛乳など消化のよいものにして、夕食で主菜と副菜もとれるようにしましょう。夕食が入らない日が続くときは、補食と夕食を合わせて「1回の食事」と考え、全体で5つがそろうように組み立ててください。

Q. 夕食を毎日5つそろえるのは大変です

毎日完璧にそろえる必要はありません。汁物を具だくさんにして副菜の役割を持たせる、果物や牛乳はそのまま出す、など手間のかからない方法を組み合わせましょう。

子どもへの声かけ

  • 「今日はたくさん走ったから、ごはんおかわりしよう」
  • 「お昼に野菜が少なかったなら、夜はおひたしを食べよう」
  • 「牛乳、今日まだ飲んでないよね」
  • 「早く食べて、早く寝ると、明日も元気に動けるよ」

まとめ

  • 練習後の夕食には「燃料の補給・体の材料・1日の穴うめ・明日への回復」の4つの役割がある
  • 燃料は主食、材料は主菜と牛乳・乳製品、穴うめは副菜・果物・汁物で
  • 朝と昼に足りなかったものを、夕食で意識して足す
  • 練習後はなるべく早く、2時間以内に食べる
  • 帰りが遅い日は「練習直後の補食→帰宅後の夕食」の2段階で

わが子に合った量の目安はわが子の栄養の目安で、献立は1週間の献立で確認できます。

出典:米国栄養士会・カナダ栄養士会・米国スポーツ医学会「Nutrition and Athletic Performance」(2016)、UEFA エリートサッカーの栄養に関する専門家声明(2021)、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

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