野菜が嫌いな子も安心!野菜以外でビタミン・食物繊維をとる方法

「サラダは手をつけない」「緑のものをよけて食べる」…。野菜を食べてくれないと、ビタミンが足りているか気になりますよね。
野菜はビタミンや食物繊維の大切な供給源です。でも、ビタミンCや食物繊維は、野菜だけのものではありません。果物・いも・海藻・きのこ・豆からも、しっかりとれます。
さらに、スープや混ぜごはんにすれば、野菜そのものも「見えない形」で食べられます。この記事では、野菜が苦手な子のための、ビタミンと食物繊維のとり方を紹介します。
野菜がとってくれていた栄養は何?
野菜からとれる主な栄養は、次の3つです。
- ビタミンC:体の調子を整え、植物性の食品の鉄を体に取りこみやすくする
- ビタミンA(β-カロテン):皮ふや粘膜、目の働きを支える
- 食物繊維:おなかの調子を整える
この3つは、どれも野菜以外の食品でとれます。野菜が苦手なら、「野菜を食べさせる」より先に、「同じ栄養を別の食品でとる」と考えると、毎日の食卓がぐっと楽になります。

野菜の役目は、果物・いも・海藻・きのこでかなりカバーできます。まずは食べられるものから集めていきましょう。
成長期の子どもに必要な食物繊維の量
日本人の食事摂取基準(2025年版)による、食物繊維の1日の目標量です。
| 年齢 | 男子(g/日) | 女子(g/日) |
|---|---|---|
| 8〜9歳 | 11以上 | 11以上 |
| 10〜11歳 | 13以上 | 13以上 |
| 12〜14歳 | 17以上 | 16以上 |
| 15〜17歳 | 19以上 | 18以上 |
(目標量。出典:日本人の食事摂取基準2025 p144)
中学生なら1日17gほどが目安です。ごはん・いも・豆・海藻・果物を毎日の食事に入れていけば、野菜が少しでも届く量です。
ビタミンCは果物とじゃがいもで
ビタミンCは、果物にたっぷり含まれています。じゃがいもやさつまいもにも意外と多く、加熱しても食べやすいのが魅力です。
| 食品と量 | ビタミンC | 食物繊維 |
|---|---|---|
| キウイフルーツ 1個(可食部80g) | 57mg | 2.1g |
| いちご 5粒(75g) | 47mg | 1.1g |
| オレンジ 1/2個(可食部100g) | 60mg | 1.0g |
| みかん 1個(可食部80g) | 26mg | 0.8g |
| バナナ 1本(可食部100g) | 16mg | 1.1g |
| さつまいも(皮なし)100g | 29mg | 2.2g |
| じゃがいも(水煮)100g | 18mg | 3.1g |
(日本食品標準成分表で計算)
キウイフルーツ
いちご
みかん
果物は、朝ごはんや補食に1品添えるだけでOK。練習後の補食にバナナやみかんを持たせれば、エネルギーとビタミンCが一緒にとれます。キウイやいちごは、ヨーグルトに入れると見た目もかわいく、食べやすくなります。
いもは「主食に近いおかず」
じゃがいも・さつまいもは、ビタミンCと食物繊維をあわせて持つ食品です。ポテトサラダ、肉じゃが、ふかしいも、スイートポテト、みそ汁の具など、子どもが好きな料理に変身させやすいのもポイントです。
さつまいも
じゃがいも
バナナ
ふかしたさつまいもは、そのまま補食にもなります。エネルギー源にもなるので、練習前後のおやつにぴったりです。
ビタミンAはかぼちゃ・にんじんを甘く
ビタミンA(β-カロテン)は、かぼちゃやにんじんに多い栄養素です。どちらも甘みのある野菜なので、苦手な子でも食べやすい形があります。
- 西洋かぼちゃ:100gあたりビタミンA 210μg・ビタミンC 43mg・食物繊維3.5g
- にんじん:100gあたりビタミンA 630μg
(日本食品標準成分表)
かぼちゃの煮物、かぼちゃのポタージュ、にんじんの甘煮、にんじんケーキなど、「甘いおかず」や「おやつ」にすると、野菜嫌いの子も手をのばしやすくなります。卵やチーズ、牛乳などの乳製品にもビタミンAが含まれているので、あわせて食べればさらに安心です。
かぼちゃ
にんじん
ブロッコリー
食物繊維は海藻・きのこ・豆で
食物繊維は、野菜以外にもたくさんの食品に含まれています。特に、海藻・きのこ・豆は少量でもしっかりとれる食品です。
| 食品と量 | 食物繊維 |
|---|---|
| 納豆 1パック(40g) | 3.8g |
| ほしひじき(乾)5g | 2.6g |
| ぶなしめじ 1/2パック(50g) | 1.5g |
| 焼きのり 1枚(3g) | 1.1g |
| カットわかめ(乾)2g | 0.8g |
| ごはん 茶わん1杯(150g) | 2.3g |
(日本食品標準成分表で計算)
わかめ
ひじき
焼きのり
わかめはみそ汁やスープに、ひじきは煮物や混ぜごはんに、のりはおにぎりに巻くだけ。きのこは細かく刻めば、ハンバーグやカレー、炊き込みごはんにまぎれこみます。納豆はごはんにのせるだけで、たんぱく質と食物繊維が同時にとれます。
しめじ
納豆
ごはん
野菜を「見えない形」にする工夫
野菜そのものも、形を変えれば食べられることがあります。苦手な理由に合わせて、料理を選んでみましょう。
| 苦手な理由 | 試しやすい工夫 |
|---|---|
| 青くさい・苦い | カレー・ミートソース・トマト煮に細かく刻んで入れる |
| 食感がいや | ポタージュにしてミキサーにかける、すりおろしてハンバーグに |
| 見た目がいや | 混ぜごはん・お好み焼き・ぎょうざの具にする |
| 味がしない | ごま和え・チーズ焼き・ツナ和えなど、好きな味をからめる |
(このサイトのまとめです)
スープは野菜の「入り口」
具だくさんのスープやみそ汁は、野菜を食べるいちばんの入り口です。野菜は煮込むとやわらかく甘くなり、青くささも感じにくくなります。ミネストローネ、ポトフ、豚汁、コーンスープなど、子どもの好きな味から始めてみましょう。
豚汁
スープなら、汁に溶け出したビタミンも一緒に飲めます。野菜は小さく切って、肉やウインナーなど好きな具と一緒に入れるのがコツです。

玉ねぎやにんじんは、カレーやハンバーグにみじん切りで入れると、ほとんど気づかれません!
野菜が苦手な子の1日の献立例
中学1年生を想定した、野菜が苦手でも食べやすい1日の献立例です。
| 食事 | 献立 | 食物繊維のめやす |
|---|---|---|
| 朝 | ごはん・納豆1パック・わかめのみそ汁(乾燥わかめ2g)・バナナ1本 | 約7.9g |
| 昼 | 学校の給食 | 献立による |
| 補食 | ふかしいも(さつまいも100g)・みかん1個 | 約3.0g |
| 夕 | ごはん・かぼちゃの煮物(80g)・ひじきの煮物(乾5g)・しめじ入りスープ(50g)・キウイ1個 | 約11.2g |
(日本食品標準成分表で、主な食品の値だけをたした目安です。肉や魚のおかず、スープのほかの具は入れていません)
給食を入れなくても約22gになり、中学生の目標量(17g)に届きます。ビタミンCも、バナナ・さつまいも・みかん・かぼちゃ・キウイで約160mgになります。

果物を「毎食1つ」にするだけで、ビタミンCはぐっと増えます!
主食・主菜・副菜・牛乳・果物をそろえる
日本サッカー協会のガイドラインでは、毎食「主食・主菜・副菜・牛乳・乳製品・果物」の5つをそろえることがアスリートの基本の食事の形とされています。
野菜が苦手な子は、副菜の席を「いも・海藻・きのこ」の料理で埋めてみましょう。ポテトサラダ、ひじきの煮物、きのこのソテー、わかめスープも立派な副菜です。そして果物は毎食しっかり。5つの席がそろえば、栄養のバランスは自然と整います。
よくある質問
Q. 野菜ジュースで代わりになりますか?
野菜ジュースも野菜をとる方法のひとつです。ただ、食物繊維は果物や海藻、いもからも足していくと、より安心です。料理と組み合わせて使いましょう。
Q. 果物ばかり食べても大丈夫ですか?
果物はビタミンCとエネルギーがとれる、成長期の子にうれしい食品です。毎食1つを目安に、いろいろな種類を楽しみましょう。
Q. 野菜を食べられるようになりますか?
味覚は成長とともに変わっていきます。家族がおいしそうに食べる姿を見せたり、一緒に料理したりするうちに、食べられる野菜が増えることがよくあります。苦手な野菜も、ときどき食卓に出し続けてみましょう。
Q. 冷凍の果物や缶詰の果物でもいいですか?
冷凍の果物は、いつでも使えて便利です。ヨーグルトに入れたり、スムージーにしたりと手軽に使えます。缶詰の果物はビタミンCが生の果物より少なめのものが多いので、生の果物や冷凍の果物とあわせて使いましょう。
Q. 給食の野菜はどうすれば?
給食で食べられなかった分は、家での果物・いも・海藻で補えます。ひと口でも食べられたら、たくさんほめてあげましょう。
Q. 果物を食べるタイミングはいつがいいですか?
朝ごはん、補食、夕ごはんのデザートと、いつでも大丈夫です。朝に果物を1つ添えると、1日のスタートからビタミンCがとれます。練習後の補食なら、バナナやみかん、キウイがおにぎりと相性ばっちり。食卓に出しておくだけで、子どもは自然と手をのばします。
Q. いもばかり食べると太りませんか?
いもは、ビタミンC・食物繊維・エネルギーが一緒にとれる、成長期の子にうれしい食品です。練習をがんばる子にとって、エネルギーはしっかりとりたい栄養です。主食や副菜として、毎日の献立にどんどん取り入れましょう。
野菜嫌いは、成長とともに少しずつ変わっていくことがよくあります。あせらず、果物・いも・海藻・きのこで栄養をとりながら、家族でおいしく食べる時間を大切にしていきましょう。食卓が楽しいことが、いちばんの近道です。
子どもへの声かけ
- 「キウイといちご、どっちにする?」
- 「このカレー、にんじんが入ってるけどおいしいね」
- 「ひと口食べられたね!すごい!」
- 「一緒にスープ作ってみる?」

野菜が苦手でも大丈夫。果物・いも・海藻・きのこで、ビタミンも食物繊維もとれるよ。食べられるものから増やしていこう!
まとめ
- ビタミンCは果物とじゃがいも・さつまいもでとれる
- ビタミンAはかぼちゃ・にんじんを甘い料理にすると食べやすい
- 食物繊維は納豆・海藻・きのこ・いも・ごはんで目標量に届く
- 野菜はスープ・カレー・混ぜごはんで「見えない形」に
- 副菜の席を、いも・海藻・きのこの料理で埋める
苦手な食材を除いたレシピはレシピを探すで見つけられます。苦手な食材がある子の献立づくりは好き嫌いがある子の献立の記事も参考にしてください。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)
