果物は1日どれくらい? サッカーする子の「2つ分」の選び方と、100%ジュースを補食にするときの組み合わせ

「補食にオレンジジュースを持たせたら、コーチに『飲むな』と言われたみたい……」「果物は毎日どれくらい食べさせればいいの?」。果物って、身近なのに意外と迷いますよね。
知恵袋には、サッカーをする子の親からこんな質問が寄せられています。
- 1日練習の日の補食に100%オレンジジュースを入れたら、子どもが「コーチに飲むなと言われた」と帰ってきた。補食には向かないの?
- 初めての試合のお弁当に、暑いから果物を入れた。ほかに何を詰めればいい?
- 10歳の息子は偏食で、食べられる果物はみかん・バナナ・ぶどう・りんごくらい
ジュースの質問についた回答には、「オレンジジュースは補食に向いている。果物の糖分は吸収が早い」というものと、「コーチは『ジュースはおやつ扱い』という意味で言ったのかも」というものがありました。どちらも一理あります。
この記事では、果物を1日どれくらい食べるといいか、どの果物で何がとれるかを数字で並べ、100%ジュースを補食で上手に使う組み合わせまで紹介します。
果物は1日「2つ分」=約200g
食事バランスガイドでは、果物の1つ(SV)は、主材料の重さで約100gです。1日の目安は2つ(SV)。果物の目標摂取量は1日200gとされているので、2つ分がちょうどの量です(健康長寿ネット)。この「2つ」は1日に1,800〜2,600kcal食べる人の目安で、よく動く小学校高学年のサッカー選手(1日2,350〜2,500kcal、食事摂取基準2025)はこの範囲に入ります。
果物は、ビタミンC・ビタミンAなどのビタミン、カリウムなどのミネラル、食物繊維のとれる食べ物です(健康長寿ネット)。サッカーの子にとっては、さらに走る燃料の炭水化物もとれるのがうれしいところです。

「果物100g」で1つ分。朝に1つ、夕ごはんか補食に1つ。これで1日の2つ分がそろいます!
果物ごとの中身をくらべる
よく食べる果物を、食べる部分100g(1つ分)でくらべました。
| 果物(食べる部分100g) | エネルギー | 炭水化物 | 食物繊維 | カリウム | ビタミンC |
|---|---|---|---|---|---|
| バナナ | 93kcal | 21.1g | 1.1g | 360mg | 16mg |
| ぶどう | 58kcal | 14.8g | 0.5g | 130mg | 2mg |
| りんご | 53kcal | 13.0g | 1.4g | 120mg | 4mg |
| パインアップル | 54kcal | 11.9g | 1.2g | 150mg | 35mg |
| みかん | 49kcal | 11.3g | 1.0g | 150mg | 32mg |
| オレンジ(ネーブル) | 48kcal | 10.3g | 1.0g | 180mg | 60mg |
| キウイフルーツ | 51kcal | 9.1g | 2.6g | 300mg | 71mg |
| もも | 38kcal | 8.4g | 1.3g | 180mg | 8mg |
| いちご | 31kcal | 6.6g | 1.4g | 170mg | 62mg |
(日本食品標準成分表。炭水化物は利用可能炭水化物)
表を見ると、果物には得意分野があります。
- 燃料(炭水化物)が多い:バナナ・ぶどう・りんご
- ビタミンCが多い:キウイフルーツ・いちご・オレンジ
- カリウムが多い:バナナ・キウイフルーツ
- 食物繊維が多い:キウイフルーツ
バナナ
みかん
キウイフルーツ
いちご
りんご
ぶどう
2つ分の組み合わせ例
得意分野のちがう果物を1つずつ組み合わせると、1日の2つ分で中身がそろいます。
| 組み合わせ(各100g) | 炭水化物 | ビタミンC | 食物繊維 | カリウム |
|---|---|---|---|---|
| バナナ+みかん | 32.4g | 48mg | 2.1g | 510mg |
| バナナ+キウイフルーツ | 30.2g | 87mg | 3.7g | 660mg |
| りんご+いちご | 19.6g | 66mg | 2.8g | 290mg |
| キウイフルーツ+いちご | 15.7g | 133mg | 4.0g | 470mg |
| ぶどう+オレンジ | 25.1g | 62mg | 1.5g | 310mg |
(日本食品標準成分表で計算)
練習の多い日は「バナナ+みかん」「バナナ+キウイ」のように、燃料の多い果物を1つ入れるのがおすすめです。休みの日や朝ごはんには、「キウイ+いちご」でビタミンCをたっぷり。

「黄色(バナナ)+オレンジ色(みかん)」「緑(キウイ)+赤(いちご)」。色でえらぶと、自然に得意分野がちがう組み合わせになります!
1日のどこで食べる?
果物の2つ分は、1回でまとめて食べなくて大丈夫です。生活の流れに合わせて分けると続けやすくなります。
| 時間 | 果物 | ねらい |
|---|---|---|
| 朝ごはん | キウイフルーツ100g・みかん100gなど | ビタミンCと、すっきりした目覚め |
| 練習前・練習後の補食 | バナナ1本(100g) | 走る燃料の炭水化物21.1g |
| 夕ごはんのデザート | いちご・りんご・ももなど | ビタミンC、食後の楽しみ |
朝ごはんにヨーグルトがある家なら、ヨーグルトにバナナやキウイを入れるだけで果物の1つ分がとれます。
100%ジュースは補食になる?
果汁100%のジュースは、コップ1杯(250ml)で果物1つ(SV)になります(健康長寿ネット)。ただし、加工のときに食物繊維やビタミンが減るので、生の果物の代わりにはならず、生の果物がすすめられています(健康長寿ネット)。
成分表でくらべると、ちがいがよくわかります。
| くらべるもの | 炭水化物 | ビタミンC | 食物繊維 |
|---|---|---|---|
| オレンジストレートジュース 200ml | 約20.4g | 約45mg | 約0.6g |
| みかんストレートジュース 200ml | 約22.5g | 約60mg | 0g |
| ネーブルオレンジ 生 200g | 20.6g | 120mg | 2.0g |
(日本食品標準成分表で計算。ジュースは100ml=103gで換算)
ジュースには、飲んですぐ入る炭水化物という強みがあります。食べる時間が短い試合の合間や、練習後に固いものがのどを通らないときには、とても便利です。
一方で、コーチの「飲むな」にも理由が考えられます。ジュースは甘い飲み物なので、チームによっては「おやつ」と同じ扱いにしています。補食のルールはチームごとにちがうので、まずはチームの決まりに合わせましょう。
ジュースを補食で使うときの組み合わせ
ジュースを持たせるなら、ジュース1本で終わらせず、食べるものと組み合わせるのがポイントです。
| 組み合わせ | 炭水化物 |
|---|---|
| オレンジジュース200ml+バナナ1本 | 約41.5g |
| オレンジジュース200ml+ごはん100g(小さいおにぎり1個) | 約56.5g |
| みかんジュース200ml+ヨーグルト100g | 約27.1g |
(日本食品標準成分表で計算)
練習後なら、ジュース+牛乳やヨーグルトのように、たんぱく質の食べ物も一緒にすると、体づくりの材料もとれます。

ジュースは「飲む燃料」。おにぎりやバナナと組み合わせて、補食をパワーアップ!
オレンジジュース
みかんジュース
ヨーグルト
牛乳
ごはん
試合の日・暑い日の果物
試合の日は、お弁当や補食に果物を入れると、汗をかいたあとでも口に入りやすくなります。持って行きやすい果物と、そのよさをまとめました。
- バナナ:皮のまま持てて、100gで炭水化物21.1g・カリウム360mg。試合と試合の合間の燃料に
- ぶどう:1粒ずつつまめて、100gで炭水化物14.8g。ハーフタイムにも食べやすい
- みかん・オレンジ:手でむけて、さっぱり。オレンジ(ネーブル)は100gでビタミンC60mg
- 冷凍したぶどう・パインアップル:保冷剤がわりにお弁当の横へ。お昼にはちょうどよく解けて、ひんやり食べられる
切った果物は、ふたつきの容器に入れて保冷バッグで運びます。お弁当の詰め方は大会の日のお弁当も参考にしてください。
偏食の子は「食べられる果物」で2つ分を作る
知恵袋の質問にあったように、食べられる果物がみかん・バナナ・ぶどう・りんごだけ、という子もいます。それでも大丈夫です。この4つで、2つ分の組み合わせはしっかり作れます。
- バナナ+みかん:炭水化物32.4g・ビタミンC48mg・カリウム510mg
- りんご+みかん:炭水化物24.3g・ビタミンC36mg
- ぶどう+バナナ:炭水化物35.9g。練習の多い日の補食に
ビタミンCを増やしたいときは、みかんの季節にみかんを2つ分にしてもOK。みかん200gでビタミンCは64mgになります。
新しい果物に挑戦するなら、好きな果物と一緒に少しだけ盛ると手がのびやすくなります。ヨーグルトに、バナナと一緒にキウイを2〜3切れ入れる、などです。
果物を毎日続ける家庭の段取り
- 皮をむかずに食べられるものを常備:バナナ・みかん・ぶどうは、子どもが自分で手に取れる
- 切って冷蔵庫に:キウイやりんごは、朝のうちに切ってふたつき容器へ。帰宅後の補食にすぐ出せる
- 冷凍フルーツ:バナナを輪切りにして冷凍すると、夏の練習後のおやつに。ぶどうも冷凍すると、ひんやり食べられる
- 補食バッグにバナナ1本:つぶれにくいケースに入れておくと、練習前後の燃料にいつでも使える

果物は「すぐ食べられる形」で置いておくのがコツ。冷蔵庫を開けたら切ったキウイ、が続ける近道です!
よくある質問
Q. 果物は食べすぎても大丈夫?
1日の目安は2つ分(約200g)です(健康長寿ネット)。よく食べる子は、果物だけでおなかを満たすより、ごはんやおかずもしっかり食べたうえで、果物を楽しむのがおすすめです。
Q. 果物の缶詰でもいい?
シロップ漬けの缶詰は、甘いおやつに近いものとして考え、ふだんの2つ分は生の果物を中心にするのがおすすめです。
Q. 100%ジュースを毎日飲んでもいい?
コップ1杯(250ml)で果物1つ分になります(健康長寿ネット)。ただ、食物繊維やビタミンが減るので、毎日の果物は生のものを中心にして、ジュースは補食や暑い日の飲み物として使い分けましょう。
Q. バナナは練習の何分前に食べるといい?
練習前の補食の時間の目安は、練習前の補食の記事で紹介しています。
Q. ジュースや果物のあとは、歯みがきが必要?
甘い飲み物と歯のことは、補食・スポーツドリンクとむし歯にまとめています。
Q. 果物で便通はよくなる?
果物には食物繊維があります。キウイフルーツは100gで2.6gと多めです。便秘の食事はサッカーする子どもの便秘で紹介しています。
Q. 夕ごはん前に果物を食べて、夕ごはんが入らなくなります
夕ごはん前の食べ方は、おやつで夕ごはんが入らない子の記事を参考にしてください。果物は夕ごはんのデザートに回すのも手です。
子どもへの声かけ
- 「きょうの果物、黄色と緑、どっちにする?」
- 「バナナは走る燃料。練習の前に1本食べていこう」
- 「キウイ100gで、ビタミンCが71mgもとれるよ」
- 「ジュースだけじゃなくて、おにぎりも一緒に食べようね」
- 「みかん、自分でむいて食べてみる?」
- 「きょうは果物2つ分、食べられたね!」

果物は、甘くておいしい「元気のもと」。毎日2つ分で、きょうも走ろう!
まとめ
- 果物の1つ(SV)は約100g。1日の目安は2つ(SV)、目標は1日200g(健康長寿ネット)
- 燃料ならバナナ・ぶどう・りんご、ビタミンCならキウイ・いちご・オレンジ。得意分野のちがう2つを組み合わせる
- バナナ+キウイの2つ分で、炭水化物30.2g・ビタミンC87mg・食物繊維3.7g
- 100%ジュースはコップ1杯(250ml)で1つ分。食物繊維・ビタミンが減るので、毎日の果物は生のものを中心に
- 補食にジュースを使うなら、バナナやおにぎりと組み合わせる。チームの補食のルールにも合わせる
補食やおやつに使えるレシピはレシピ一覧から探せます。
出典
- 長寿科学振興財団 健康長寿ネット「果物の栄養と1日の摂取目安量」https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/fruit.html
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)
