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練習と補食・約9分

サッカーの試合や練習に炭酸ジュースはOK? コーラ・サイダーとスポーツドリンクを数字でくらべて決める、水筒の中身と「炭酸は帰ってから」の楽しみ方

「試合の日、炭酸ジュースを持っていきたい!」と子どもに言われたけど、いいのかな? 部活では「炭酸禁止」って聞くこともあるし……。

知恵袋には、子どもがスポーツ少年団でサッカーをしていて、試合のときにおやつや炭酸、ジュースを持っていってもいいか、という保護者の質問があります。ほかにも「部活で炭酸禁止令が出たけど、なにがダメなの?」「スポーツ選手はなぜ『炭酸飲むな!』と言われるの?」という質問がたくさん見つかり、なかには6万回以上読まれているものもあります。サッカーをする子の家では、だれもが一度は迷うテーマです。

結論から言うと、試合や練習の水筒の中身は、スポーツドリンク・麦茶・水。炭酸ジュースは、試合や練習が終わって家に帰ってからの「おたのしみ」にするのがおすすめです。この記事では、その理由を数字でくらべて、炭酸ジュースとの上手な付き合い方を紹介します。

チームの飲み物は、スポーツドリンクと麦茶が多い

さきほどの知恵袋の質問には、「飲み物はチームで決まっていることが多く、スポーツドリンクや麦茶がふつう」「熱中症対策もかねてスポーツドリンクが基本、むずかしい子は水やお茶」という回答がついていました。

まずは、チームの決まりを確かめましょう。コーチや保護者会で決まっていることがあれば、それにそろえるのがいちばんです。決まりがなければ、この記事のくらべ方を目安にしてください。

場面水筒に入れるもの
練習・試合のあいだスポーツドリンク・麦茶・水
暑い日・汗をたくさんかく日スポーツドリンク(塩分もいっしょに)
試合のあと、家に帰ってから炭酸ジュースもOK。ごはんといっしょに

水筒は「走るための飲み物」、炭酸ジュースは「がんばったあとのおたのしみ」。役わりを分けると、どっちも気持ちよく飲めるよ!

運動中の飲み物には「塩分」が入っていてほしい

日本スポーツ協会の「熱中症予防5ヶ条」では、運動中は失われる水と塩分を取り戻すこと、そしてスポーツドリンクなどを使って0.1〜0.2%程度の塩分も補給するとよい、と書かれています。また、運動による体重の減少が2%を超えないように水分を補給する、としています。

0.1〜0.2%の塩分は、飲み物100mlあたり食塩0.1〜0.2gのことです。では、コーラやサイダー、スポーツドリンクには、どれくらい入っているでしょう。

コーラ・サイダー・スポーツドリンクを数字でくらべる

日本食品標準成分表で、100gあたりをくらべました。

飲み物(100g)エネルギー炭水化物食塩相当量
コーラ46kcal11.4g0g
サイダー41kcal10.2g0g
スポーツドリンク21kcal5.1g0.1g

(日本食品標準成分表より)

表を見ると、ちがいがはっきりわかります。

  • 塩分:スポーツドリンクは100gで0.1g。日本スポーツ協会の「0.1〜0.2%」にちょうど入ります。コーラとサイダーは0gで、汗で出ていく塩分を取り戻せません
  • 炭水化物(糖):コーラは11.4g、サイダーは10.2gで、スポーツドリンク(5.1g)の2倍ほど。甘さがとても濃い飲み物です

運動中の水筒にスポーツドリンクがすすめられるのは、塩分がちょうどよく入っていて、糖も走るための燃料になる量だからです。くわしい選び方はスポーツドリンクの記事で紹介しています。

  • コーラ
  • サイダー
  • スポーツドリンク

500mlのペットボトル1本だと、どれくらい?

成分表では、コーラとサイダーは100mlが103g、スポーツドリンクは100mlが101gです。これをもとに、500mlのペットボトル1本で計算すると、次のようになります。

500ml 1本エネルギー炭水化物食塩相当量
コーラ約237kcal約59g0g
サイダー約211kcal約53g0g
スポーツドリンク約106kcal約26g約0.5g

(日本食品標準成分表の100gあたりの値から計算)

コーラ1本の炭水化物は約59g。塩むすび(おにぎり)100gの炭水化物は39.4gなので、コーラ1本で、おにぎり1.5個分くらいの糖が入っていることになります。ただし、おにぎりとちがって、ごはんのお米からとれる燃料ではなく、ほとんどが砂糖などの甘み。

コップ1杯(200ml)にすると

家で楽しむときは、ペットボトルから直接飲むより、コップに注いで「1杯」と決めるのがおすすめです。200mlのコップ1杯で計算すると、こうなります。

コップ1杯 200mlエネルギー炭水化物食塩相当量
コーラ約95kcal約23.5g0g
サイダー約84kcal約21.0g0g
スポーツドリンク約42kcal約10.3g約0.2g

(日本食品標準成分表の100gあたりの値から計算)

コップ1杯なら、コーラの炭水化物はペットボトル1本の半分以下。「乾杯はコップ1杯」と決めておくと、ごはんもおいしく食べられます。

WHOがすすめる「糖のとり方」

WHO(世界保健機関)は、大人にも子どもにも、「遊離糖類」を1日にとるエネルギー全体の10%未満にするよう強くすすめています。5%未満なら、さらに望ましいとしています。

遊離糖類とは、飲み物や食べものに加えられた砂糖などのことで、はちみつ・シロップ・果汁の糖もふくまれます。いっぽう、生の果物や野菜の糖、牛乳にもともと入っている糖はふくまれません。WHOは、砂糖入りの炭酸飲料は1缶に最大40gの糖が入っていることがある、と例をあげています。

だからといって、炭酸ジュースを「ダメなもの」と考える必要はありません。いつ、どれくらい飲むかを決めておけば、楽しみのひとつとして付き合えます。そして、走る燃料は、ごはん・パン・めん・果物・牛乳で、しっかりとるのが基本です。

  • おにぎり
  • バナナ
  • 牛乳

「炭酸は帰ってから」のおすすめの楽しみ方

炭酸ジュースは、試合や練習が終わってから、ごはんといっしょに楽しむのがおすすめです。

楽しみ方ポイント
試合のあとの「乾杯」家族で「おつかれさま!」。ごはんの時間に合わせる
コップに注いで飲むペットボトルから直接ではなく、コップ1杯を決めて
ごはん・おかずといっしょにジュースだけでおなかを満たさず、ごはんもしっかり
飲んだあとは水やお茶口の中をさっぱりさせる

ごはんといっしょに飲むと、「ジュースだけでおなかがいっぱい」にならず、試合のあとに入れ直したい燃料と体の材料も、ごはん・おかずからしっかりとれます。甘い飲み物と歯の関係は、補食・スポーツドリンクとむし歯の記事でも紹介しています。

試合の日の水筒、こう組み立てよう

1日の流れに合わせて、飲み物を決めておくと、子どもも迷いません。

時間飲むもの食べるもの
朝ごはん牛乳・麦茶ごはん・おかず・果物
会場に着いてから試合までスポーツドリンク・麦茶おにぎり・バナナなど
試合のあいだ・ハーフタイムスポーツドリンク・水必要ならゼリーや果物
試合が終わってすぐスポーツドリンク・牛乳おにぎり・バナナなど
家に帰って夕ごはん炭酸ジュースもOK主食・主菜・副菜をそろえて

暑い日は、とくにスポーツドリンクで塩分もいっしょにとりましょう。暑い日の水分と塩分は暑い日の記事でくわしく紹介しています。

よくある質問

Q. 部活で「炭酸禁止」と言われるのはなぜ?

A. チームごとに理由はちがいますが、運動中の飲み物という点で見ると、コーラやサイダーには塩分が入っていません(食塩相当量0g)。日本スポーツ協会は運動中に0.1〜0.2%程度の塩分も補給するようすすめているので、運動中の飲み物にはスポーツドリンクが向いています。チームの決まりがあれば、それにしたがいましょう。

Q. 試合のあと、すぐに炭酸を飲んでもいい?

A. 試合が終わってすぐは、まずスポーツドリンクや水で水分と塩分を取り戻すのが先です。炭酸ジュースは、家に帰ってごはんの時間に「乾杯」すると、ごはんもしっかり食べられます。

Q. 甘くない炭酸水ならいい?

A. 運動中にほしいのは水分と0.1〜0.2%程度の塩分です。練習や試合の水筒はスポーツドリンク・麦茶・水が基本です。

Q. 子どもがスポーツドリンクを飲みたがらず、炭酸ばかり欲しがります。

A. 「水筒はスポーツドリンク、炭酸は帰ってからのごほうび」と、場面で分けてみましょう。スポーツドリンクが苦手なら、麦茶や水でもOKです。

Q. オレンジジュースならいい?

A. WHOの考え方では、果汁の糖も遊離糖類にふくまれます。飲むなら、補食のおにぎりやパンといっしょに、コップ1杯を目安にすると上手に付き合えます。果物の食べ方は果物の記事でも紹介しています。

Q. 1日にどれくらいまでなら飲んでいい?

A. WHOは、大人も子どもも、遊離糖類を1日のエネルギーの10%未満にするようすすめています。毎日の習慣にせず、「試合のあとのおたのしみ」や「週末の1杯」と決めておくと、楽しく付き合えます。

子どもへの声かけ

  • 「水筒はスポーツドリンク。汗で出た塩分も取り戻せるよ」
  • 「炭酸は、試合が終わって家に帰ってからのおたのしみね」
  • 「今日もよくがんばったね! おつかれさまの乾杯をしよう」
  • 「ジュースのあとは、ごはんもしっかり食べようね」
  • 「コーラ1本で、おにぎり1.5個分くらいの甘さなんだって。びっくりだね」

走るときはスポーツドリンク、がんばったあとは炭酸で乾杯! 飲み物の「出番」を決めて、試合の日をもっと楽しもう!

まとめ

  • 試合や練習の水筒は、スポーツドリンク・麦茶・水。チームの決まりがあればそれにそろえる
  • 日本スポーツ協会は、運動中に0.1〜0.2%程度の塩分も補給するようすすめている
  • スポーツドリンクは100gで食塩0.1g。コーラ・サイダーは0g
  • コーラは100gで炭水化物11.4g、サイダーは10.2g。スポーツドリンク(5.1g)の2倍ほど
  • コーラ500ml 1本で炭水化物は約59g。おにぎり1.5個分くらい
  • WHOは大人にも子どもにも、遊離糖類を1日のエネルギーの10%未満にするようすすめている
  • 炭酸ジュースは、試合や練習のあと、家でごはんといっしょに「乾杯」で楽しむ

試合の日の飲み物と食べ方は、スポーツドリンクの記事や試合の日の食事のタイミングでも紹介しています。

出典

  • 公益財団法人日本スポーツ協会「熱中症予防5ヶ条」 https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid917.html
  • World Health Organization「WHO calls on countries to reduce sugars intake among adults and children」(2015年3月4日) https://www.who.int/news/item/04-03-2015-who-calls-on-countries-to-reduce-sugars-intake-among-adults-and-children
  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」 コーラ 16053・サイダー 16054・スポーツドリンク 16057・おにぎり 01111・バナナ 07107・普通牛乳 13003

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

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