市販の補食 スーパー・コンビニで買える、練習前後の選び方

「補食を手作りする時間がない!」。そんな日は、スーパーやコンビニで買える市販の補食で、まったく問題ありません。
市販の補食は、選び方さえわかれば、子どものスポーツの強い味方です。この記事では、市販の補食のおすすめを、商品名ではなく種類で紹介します。おにぎり、バナナ、ゼリー飲料、牛乳・ヨーグルト、パン。それぞれ、練習の前と後のどちらに向くのかも一緒に見ていきましょう。
選ぶ前に:補食の役割は2つ
| タイミング | 役割 | 選ぶポイント |
|---|---|---|
| 練習の前 | 燃料をためる | 炭水化物が多く、脂っこくないもの |
| 練習のあと | 使った燃料を補充し、体を修復する | 炭水化物+たんぱく質 |
(このサイトのまとめです)
JFA栄養ガイドラインでは、練習の2〜3時間前には食事をすませ、おなかがすいていたら補食をとること、練習後は2時間以内に食事か補食をとることをすすめています。
練習の前は、脂質や食物繊維の多いものは胃腸の負担になることがあるので、さっぱりした炭水化物を選びます。練習のあとは、炭水化物とたんぱく質をセットにするのが基本です。

前は「燃料」、後は「燃料+材料」。これだけ覚えておけば、お店で迷いません!
1. おにぎり:前でも後でも、いちばんの定番
おにぎりは、市販の補食の中でいちばんのおすすめです。炭水化物がしっかりとれて、脂っこくなく、練習の前でも後でも使えます。
| 食品と量 | 炭水化物 | エネルギー |
|---|---|---|
| おにぎり 1個(100g) | 39.3g | 170kcal |
| 焼きおにぎり 1個(100g) | 39.5g | 166kcal |
(日本食品標準成分表で計算。炭水化物は利用可能炭水化物の値)
具の選び方
| 具 | 向いている場面 |
|---|---|
| 梅・昆布・おかか・塩むすび | 練習の前。さっぱりして消化しやすい |
| 鮭・ツナ・たらこ | 練習のあと。たんぱく質も少しとれる |
| 鶏五目・赤飯 | 練習のあと、夕食まで時間があくとき |
(このサイトの例です)
マヨネーズを使った具や、揚げ物の入ったおにぎりは、練習のあとに選ぶと安心です。日本代表の補食にも、おにぎりが入っています。
おにぎり
焼きおにぎり
2. バナナ:皮をむくだけの燃料
バナナはスーパーでもコンビニでも買えて、皮をむくだけで食べられます。
| 食品と量 | 炭水化物 | エネルギー |
|---|---|---|
| バナナ 1本(100g) | 21.1g | 93kcal |
(日本食品標準成分表で計算)
練習の1時間前くらいまでに、さっと食べられる補食です。練習のあとは、牛乳やヨーグルトと組み合わせると、たんぱく質も一緒にとれます。
バナナ
3. ゼリー飲料:のどを通りやすい燃料
ゼリー飲料は、吸うだけで食べられるので、練習の直前や休憩中、食欲がないときに便利です。
ゼリー飲料は、商品によって中身がかなりちがいます。食品成分表に「ゼリー飲料」の値はないので、パッケージの栄養成分表示を見て選びましょう。
- 練習の前・休憩中:炭水化物(糖質)が主なもの
- 練習のあと:炭水化物に加えて、たんぱく質も入っているもの
- 見るところ:1個あたりの「炭水化物」の数字
ゼリー飲料だけでは、おにぎり1個分の炭水化物に届かないこともあります。練習のあとは、おにぎりと組み合わせると安心です。
4. 牛乳・ヨーグルト:練習のあとの「材料」
練習のあとは、筋肉の修復のためにたんぱく質も必要です。牛乳やヨーグルトは、コンビニで手軽に買えるたんぱく質とカルシウムのもとです。
| 食品と量 | たんぱく質 | 炭水化物 | カルシウム |
|---|---|---|---|
| 牛乳 1本(200g) | 6.6g | 10.6g | 220mg |
| ヨーグルト(無糖)1個(100g) | 3.6g | 4.6g | 120mg |
| ヨーグルト(ドリンクタイプ)1本(200g) | 5.8g | 23.0g | 220mg |
| プロセスチーズ 1個(20g) | 4.5g | 0.5g | 126mg |
(日本食品標準成分表で計算)
飲むヨーグルトは、炭水化物とたんぱく質とカルシウムがいっしょにとれる、練習後の補食にぴったりの1本です。日本代表の補食にも入っています。
おにぎり+牛乳、おにぎり+飲むヨーグルトは、コンビニでそろう練習後の最強の組み合わせです。
牛乳
ヨーグルト
飲むヨーグルト
プロセスチーズ
5. パン:種類で選び分ける
パンは種類が多いので、選び方がポイントです。
| 食品(100gあたり) | 炭水化物 | 脂質 |
|---|---|---|
| 食パン | 44.1g | 4.1g |
| ロールパン | 48.6g | 9.0g |
| あんパン(こしあん) | 52.2g | 3.6g |
(日本食品標準成分表)
- 練習の前:あんパン、ジャムパン、食パン、ロールパンなど、シンプルなもの
- 練習のあと:ハムやたまごのサンドイッチ、チーズ入りのパン
- 練習の前は別の日に回す:カレーパンなどの揚げたパン、クリームたっぷりのパン
あんパンは脂っこくなく、炭水化物がしっかりとれる、練習前向きの菓子パンです。
食パン
ロールパン
あんパン
そのほかの、おすすめの市販の補食
| 食品と量 | 炭水化物 | ひとこと |
|---|---|---|
| カステラ 1切れ(50g) | 31.3g | 日本代表の補食にも |
| 練りようかん 1本(50g) | 33.7g | 持ち運びやすく、傷みにくい |
| 干しいも 50g | 31.9g | 日本代表の補食にも |
(日本食品標準成分表で計算)
ようかんや干しいもは、かばんに入れておけるので、大会の日や遠征にも便利です。
カステラ
ようかん
干しいも
飲み物も、補食といっしょに
暑い日は、スポーツドリンクも上手に使いましょう。日本スポーツ協会は、塩分0.1〜0.2%、糖質4〜8%の飲み物をすすめています。ペットボトルの栄養成分表示で、食塩相当量と炭水化物を見て選べます。
練習の前後、こう組み合わせる
| 場面 | 組み合わせの例 |
|---|---|
| 練習の2〜3時間前(食事がとれないとき) | おにぎり2個(梅・昆布)、バナナ |
| 練習の1時間前 | バナナ1本、またはゼリー飲料 |
| 練習のすぐあと | おにぎり1個+飲むヨーグルト |
| 夕食まで時間があくとき | 鮭おにぎり+牛乳+バナナ |
(このサイトの例です)
コンビニでの選び方はコンビニで選ぶ補食でも紹介しています。

迷ったら「おにぎり+牛乳」! どこのお店でもそろう、練習後の黄金コンビです。
お店で迷わない、栄養成分表示の見方
市販の食品には、栄養成分表示がついています。補食を選ぶときは、ここを見るだけで選びやすくなります。
| 表示の項目 | 補食で見るポイント |
|---|---|
| エネルギー | どのくらいの燃料になるかの目安 |
| たんぱく質 | 練習のあとは、少しでも入っているものを |
| 脂質 | 練習の前は、多すぎないものを |
| 炭水化物 | 練習の前も後も、いちばん大事な数字 |
| 食塩相当量 | 汗をかく日は、塩分の補給にもなる |
(このサイトのまとめです)
表示は「1個あたり」と「100gあたり」のどちらかで書かれています。どちらの表示かを確かめてから比べましょう。
大会・遠征の日の買い方
大会の日は、朝からお店に寄る時間がないこともあります。前の日のうちに買っておくと安心です。
- 前の日に買っておけるもの:ようかん、カステラ、干しいも、バナナ、ロールパン、あんパン
- 当日の朝に買うもの:おにぎり、牛乳、ヨーグルト、飲むヨーグルト
- 暑い日:牛乳・ヨーグルト・おにぎりは、保冷剤を入れた保冷バッグで持ち運ぶ
日持ちするようかんや干しいもは、かばんに1つ入れておくと、試合の合間にさっと食べられます。大会の日の食べ方は大会の日の食事も参考にしてください。
練習の前は「なるべく早く」、後は「すぐに」
練習の前は、食事を練習の2〜3時間前にすませるのが基本です。それがむずかしい日は、おにぎりやバナナを早めに食べます。練習のあとは、なるべく早く、2時間以内に食事か補食をとりましょう。
帰り道にお店がある家庭なら、練習のあとにおにぎりと牛乳を買って、車の中や帰り道で食べるのもおすすめです。
市販の補食を、手作りと組み合わせる
市販と手作りは、どちらか1つに決めなくて大丈夫です。たとえば
- 家で炊いたごはんのおにぎり+コンビニの牛乳
- 市販のロールパン+家のゆで卵
- 家のバナナ+お店の飲むヨーグルト
のように組み合わせると、準備もラクになり、量もそろえやすくなります。
よくある質問
Q. 市販の補食ばかりで、手抜きにならない?
なりません。大事なのは、練習の前後に、ちゃんと食べることです。手作りでも市販でも、体にとっては同じ燃料と材料です。
Q. プロテインバーやプロテイン飲料は?
ジュニア選手のたんぱく質は、ふだんの食事で十分にとれるとされています。練習のあとは、牛乳やヨーグルト、鮭おにぎりで十分です。
Q. スナック菓子やチョコレートは?
練習の前は、脂質の多いものより、おにぎりやバナナのようなさっぱりした炭水化物がおすすめです。お菓子は練習のない日のおやつとして楽しみましょう。
Q. 子どもに自分で選ばせたい
「前は燃料、後は燃料+材料」と教えておくと、子どもでも選べるようになります。おにぎりの具を自分で選ぶところから始めてみましょう。
Q. 毎回買うと、お金がかかります
バナナやおにぎりは、比べやすい値段で買える補食です。ごはんを多めに炊いておにぎりにしておく日と、市販を使う日を組み合わせると、続けやすくなります。
Q. 練習の前にパンとおにぎり、どちらがいい?
どちらも燃料になります。おにぎりは脂っこくなく、梅や昆布ならさっぱり食べられます。パンなら、あんパンや食パンなどシンプルなものを選びましょう。
Q. 果物は、バナナ以外でもいい?
みかん、ぶどう、りんごなども補食になります。コンビニのカットフルーツも便利です。皮をむかずに食べられるバナナは、持ち運びがいちばんかんたんです。
Q. 牛乳が苦手な子は?
ヨーグルトやチーズ、飲むヨーグルトでも、たんぱく質とカルシウムがとれます。牛乳以外でのカルシウムのとり方は牛乳なしでカルシウムをとる方法を見てください。
Q. 冬はどんな市販の補食がいい?
寒い日は、温かい飲み物や、肉まん・あんまん、温かいうどんなども補食になります。練習のあとは、おにぎりと温かいスープの組み合わせもおすすめです。
Q. 大会の日、補食はいくつ持っていけばいい?
試合の数と、試合の間の時間で変わります。試合と試合の間に1つずつ食べられるように、おにぎりやバナナを試合の数より1つ多めに用意しておくと安心です(このサイトの目安)。
Q. 子どもが甘いパンばかり選びます
練習の前なら、あんパンやジャムパンは燃料としてよい選択です。練習のあとは、牛乳や飲むヨーグルトを一緒に選ぶと、たんぱく質も足せます。「甘いパンには牛乳をセットで」と決めておくと、子どもも選びやすくなります。
Q. 練習のあとにおにぎりを食べると、夕食が入らない?
練習のあとの補食は、夕食までのつなぎです。おにぎり1個くらいなら、夕食もいつもどおり食べられる子が多いです。夕食が入りにくいときは、補食をバナナや飲むヨーグルトにしてみましょう。
子どもへの声かけ
- 「練習の前は、梅か昆布のおにぎりにしよう」
- 「練習おつかれさま。飲むヨーグルトもいっしょにどうぞ」
- 「自分で補食を選べたね。いい選び方!」

市販の補食も、選び方しだいで立派な燃料。上手に使って、元気に練習しよう!
まとめ
- 練習の前は燃料(炭水化物)、後は燃料+材料(炭水化物+たんぱく質)
- おにぎり1個(100g)は炭水化物39.3g。前でも後でも使える定番
- ゼリー飲料は商品で中身がちがうので、栄養成分表示の炭水化物を見る
- 練習後は「おにぎり+牛乳」「おにぎり+飲むヨーグルト」
- パンは、前はシンプルなもの、後はサンドイッチ。揚げたパンは前を避ける
お店ごとの選び方はコンビニ・スーパーの補食で探せます。
出典:米国栄養士会・カナダ栄養士会・米国スポーツ医学会「Nutrition and Athletic Performance」(2016)、UEFA エリートサッカーの栄養に関する専門家声明(2021)、日本スポーツ協会「熱中症予防のための運動指針」、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)
