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体重が増えない・体を大きくしたい子どもの食事:量を増やす工夫

食べる回数とタイミングの見直し方、量を足すときの具体例、食が細い子の工夫をまとめました。

「たくさん走るのに体重が増えない」「当たり負けしないように大きくなってほしい」。サッカーをする子どもの保護者からよく聞く悩みです。

成長期は「成長のためのエネルギー」も要る

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、推定エネルギー必要量を基礎代謝量と身体活動レベルから計算し(T044)、1〜17歳はそこに、体が大きくなる分(エネルギー蓄積量。1日10〜40kcal)を加えています(T045)。練習で使う分・ふだんの生活の分・成長の分のすべてを、食事でまかなう必要があります。

若い選手には、栄養素の豊富な炭水化物・良質なたんぱく質・十分なカルシウム・ビタミンD・鉄が大切とされています(T066)。

ただし、子ども一人ひとりの必要量を正確に決めるのは難しいとされています(T065)。目安の数字より、体重の変化で確かめるのが確実です。

まず確かめたいこと

  • 毎食、5つがそろっているか(主食・主菜・副菜・牛乳・乳製品・果物。T080)
  • 朝ごはんを抜いていないか(食事を抜かないことは基本の食習慣。T080の備考)
  • 練習のあと、夕食まで時間があいていないか:練習後はなるべく早く、2時間以内に食べるのが目安です(T084)。夕食が遅い日は、練習のすぐあとに補食を

意外と多いのが「朝が少ない」「練習のあとに何も食べていない」パターン。量より先に、食べる回数とタイミングを見てみましょう。

量を増やす工夫

体重が増えない・減ってきたとき、練習量が変わらないなら、今の食事に1日300〜600kcalを足すことがすすめられています(T049・T089。女性選手向けの資料の値です)。男子でも、「今の食事に少し足す」という考え方の参考になります(このサイトの解釈)。

300kcalは、たとえば次のくらいです(日本食品標準成分表で計算)。

  • おにぎり1個(ごはん110g)+牛乳コップ1杯(200ml):約300kcal
  • 夕食のごはんを茶碗1杯(150g)分ふやす+ヨーグルト(100g):約290kcal
  • おにぎり
  • 牛乳
  • ヨーグルト

一度にたくさん食べられない子は、回数を増やす(補食を1回足す)ほうが続けやすくなります。

1日の「足し方」の例

いつもの食事はそのままに、すきまに足していく方法です(このサイトの例)。

  • 朝:いつもの朝ごはんに、牛乳かヨーグルトを1つ足す
  • 学校から帰ったら(練習前):おにぎりやバナナを1つ
  • 練習のすぐあと:おにぎりと牛乳、または飲むヨーグルト
  • 夕食:ごはんを丼にする、汁物を具だくさんにする
  • 寝る前におなかがすいたら:牛乳やヨーグルト

食が細い子の工夫

  • かさを小さく、中身を濃く:ごはんに鮭フレークやしらす、ごまを混ぜると、少ない量でも食べやすくなります。
  • 汁物や麺で:うどんに卵や鶏肉を入れると、食が進みやすくなります。
  • 好きなものを入り口に:好きなおかずと一緒なら、ごはんも進みます。
  • ゆっくり食べられる時間をつくる:急がせると食べる量が少なくなりがちです。

よくある失敗と直し方

  • お菓子やジュースで量を増やす:手軽ですが、ほかの栄養がとりにくくなります。おにぎりや乳製品など、食事に近いものを足しましょう。
  • 一度に大盛りにして残す:小さく盛っておかわりを何回か、のほうが食べきれる子も多いです。
  • 毎日体重をはかって一喜一憂する:体重は日によって変わります。週に1回など、同じ条件ではかって流れを見ましょう。

平均とくらべるときは

学校保健統計調査(文部科学省)の年齢別の平均身長・体重は、体重の記録のグラフに点線で重ねて見られます。成長には個人差が大きく、平均から離れていても問題とは限りません。成長期の女子選手では、標準体重の90%以上がひとつの目安とされています(T048)。

体重が減り続ける、元気がない、女子で月経が止まったなどのときは、相談メモを持って医療機関に相談してください。

子どもへの声かけ

  • 「たくさん練習したから、体がごはんを欲しがっているね」
  • 「体を大きくするのは、毎日のごはんの積み重ねだよ」
  • 体型のことを責めるような言い方は避け、「食べられたね」とできたことをほめましょう

体はすぐには大きくなりませんが、毎日の1品が力になります。焦らず、楽しく続けましょう!

あわせて読みたい:子どもにプロテインは必要?、エネルギー不足のサイン

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、国際オリンピック委員会「若年競技者の育成に関する合意声明」、国立スポーツ科学センター「女性アスリートのための栄養ガイドブック」、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「学校保健統計調査」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

出典:T044・T045(食事摂取基準 S04)、T065・T066(IOC S09)、T048・T049(JISS S13)、T080・T084・T089(JFA S15)、学校保健統計調査 令和6年度、日本食品標準成分表(ごはん 01088・牛乳 13003・ヨーグルト 13025)(出典の一覧は「出典」のページを参照)