魚が嫌いな子も安心!焼き魚以外でDHA・EPAとビタミンDをとる方法

「骨があるからいや」「生ぐさい」「焼き魚は残す」…。魚を食べてくれないと、ちょっと心配になりますよね。
魚には、体づくりに役立つ栄養がたくさん含まれています。中でも魚らしい栄養が、DHA・EPA(魚の脂に多い脂肪酸)と、骨づくりを助けるビタミンDです。
でも、焼き魚や煮魚が苦手でも大丈夫。ツナ缶・さけ缶・さば缶・しらすなら、骨も皮も気にせず食べられます。さらに、ビタミンDは卵やきのこからもとれます。この記事では、魚が苦手な子のためのとり方を紹介します。
魚がとってくれていた栄養は何?
魚から特にとりやすい栄養は、次の3つです。
- DHA・EPA:魚の脂に多く含まれる脂肪酸。体の材料になる
- ビタミンD:カルシウムを骨に取りこむのを助ける
- たんぱく質:筋肉や血液の材料になる
たんぱく質は肉・卵・大豆・乳製品でもとれます。DHA・EPAとビタミンDは、魚が特に得意な栄養なので、「魚の形が見えない魚料理」を上手に使うのがポイントです。
国際オリンピック委員会(IOC)の声明でも、若い選手の食事では、炭水化物・たんぱく質とともに、十分なカルシウム・ビタミンD・鉄をとることが大切とされています。

魚嫌いの多くは「骨」「におい」「見た目」が理由。缶詰やしらすなら、どれも気になりません!
成長期の子どもに必要なビタミンDの量
日本人の食事摂取基準(2025年版)による、ビタミンDの1日の目安量です。
| 年齢 | 男子(μg/日) | 女子(μg/日) |
|---|---|---|
| 8〜9歳 | 6.5 | 6.5 |
| 10〜11歳 | 8.0 | 8.0 |
| 12〜14歳 | 9.0 | 9.0 |
| 15〜17歳 | 9.0 | 9.0 |
(目安量。出典:日本人の食事摂取基準2025 p182)
ビタミンDは、日光を浴びることで皮ふでもつくられます。外で練習するサッカー少年・少女には、これもうれしいポイントです。
缶詰は魚嫌いの強い味方
魚の缶詰は、骨までやわらかく、においもおだやか。そのまま使えて、料理の手間もかかりません。
| 食品と量 | ビタミンD | たんぱく質 |
|---|---|---|
| さば水煮缶 1/2缶(90g) | 9.9μg | 18.8g |
| いわし味付け缶 1/2缶(50g) | 10.0μg | 10.2g |
| さけ水煮缶 1/2缶(50g) | 4.0μg | 10.6g |
| ツナ水煮缶(ライト)1缶(70g) | 2.1μg | 11.2g |
| しろさけ 1切れ(80g) | 25.6μg | 17.8g |
(日本食品標準成分表で計算)
ツナ缶
さけ缶
さば缶
DHA・EPAは魚の脂に多い成分なので、さば缶・いわし缶・さけ缶など、脂ののった魚の缶詰が特におすすめです。缶汁にも栄養が溶け出しているので、スープやみそ汁に汁ごと使うと、むだがありません。
缶詰の使い方アイデア
- ツナ:ツナマヨおにぎり、ツナサラダ、ツナとコーンのパスタ、ツナ入り卵焼き
- さけ缶:ほぐして混ぜごはん、クリームシチュー、さけのポテトサラダ
- さば缶:さば缶カレー、さばのトマト煮、さば缶みそ汁、さばそぼろ
- いわし缶:甘辛い味付け缶はそのままごはんにのせて丼に
カレーやトマト煮にすると、魚のにおいはほとんど感じません。まずは「好きな料理に魚が入っている」形から始めてみましょう。

さば缶カレーは、ひき肉の代わりにさば缶を入れるだけ。ごはんがすすむ一品です!
しらすは「ふりかけ感覚」で
しらす干しは、骨ごと食べられる小さな魚です。ごはんにのせるだけで、ビタミンDとカルシウムがとれます。
- しらす干し(微乾燥品)大さじ2(約10g):ビタミンD 1.2μg・カルシウム28mg
(日本食品標準成分表で計算)
しらすごはん、しらすの卵焼き、しらすピザ、しらすとチーズのおにぎりなど、見た目もやさしく、魚嫌いの子でも食べやすい食材です。
しらす
いわし缶
しろさけ
卵ときのこでビタミンDをプラス
ビタミンDは、魚以外では卵ときのこに多く含まれています。
| 食品と量 | ビタミンD |
|---|---|
| 卵 1個(50g) | 1.9μg |
| まいたけ 1/2パック(50g) | 2.5μg |
| えのきたけ 1/2袋(50g) | 0.5μg |
| ぶなしめじ 1/2パック(50g) | 0.3μg |
| 牛乳 コップ1杯(200g) | 0.6μg |
(日本食品標準成分表で計算)
卵
まいたけ
しめじ
きのこの中では、まいたけが特に多い食品です。みそ汁、炊き込みごはん、オムレツの具、バター炒めなど、毎日の料理に気軽に入れられます。卵は1日1〜2個を目安に、朝ごはんやお弁当に。
魚を使わない日のビタミンD
魚を1品も使わない日でも、次のように組み合わせると目安量に近づきます。
- 卵2個(3.8μg)+まいたけ50g(2.5μg)+しめじ50g(0.3μg)+牛乳400g(1.2μg)=約7.7μg
(日本食品標準成分表で計算)
10〜11歳の目安量(8.0μg)にほぼ届きます。これに外での練習の日光が加われば、心強い組み合わせです。
魚が苦手な子の1日の献立例
中学1年生を想定した、焼き魚を使わない1日の献立例です。
| 食事 | 献立 | ビタミンDのめやす |
|---|---|---|
| 朝 | しらすごはん(しらす10g)・卵焼き(卵1個)・牛乳1杯 | 約3.7μg |
| 昼 | 学校の給食 | 献立による |
| 補食 | ツナマヨおにぎり・チーズ1個 | ツナの分(下の注) |
| 夕 | さば缶カレー(さば缶1/2缶)・まいたけとわかめのスープ(まいたけ50g)・果物 | 約12.4μg |
(日本食品標準成分表で、主な食品の値だけをたした目安です。補食のツナと給食の分は入れていません)
給食を入れなくても約16μgになり、中学生の目安量(9.0μg)をしっかり超えます。さば缶でDHA・EPAもとれる献立です。

朝の「しらすごはん+卵」、夕の「さば缶カレー」。これだけで魚の栄養はばっちりです!
魚嫌いの理由別の工夫
| 苦手な理由 | 試しやすい工夫 |
|---|---|
| 骨がこわい | 缶詰・しらす・切り身の骨を抜いたものを使う |
| 生ぐさい | カレー・トマト煮・みそ煮・竜田揚げにする |
| パサパサする | マヨネーズ和え・クリーム煮・ほぐして混ぜごはんに |
| 見た目がいや | フレークにしておにぎりやパスタに混ぜる |
(このサイトのまとめです)
鮭は、魚の中でも食べやすい魚のひとつです。塩鮭をほぐして混ぜごはんやおにぎりにすると、ビタミンDがたっぷりとれます。
1週間の「魚の日」の回し方
毎日の献立に悩まないように、1週間の中で魚の出番を決めておくと楽になります。
| 曜日 | 魚の使い方の例 |
|---|---|
| 月 | 朝:しらすごはん |
| 火 | 夕:さば缶カレー |
| 水 | 補食:ツナマヨおにぎり |
| 木 | 朝:鮭フレークのおにぎり |
| 金 | 夕:さけ缶のクリームシチュー |
| 土 | 昼:ツナとコーンのパスタ |
| 日 | 夕:手巻きずし(好きな具で) |
(このサイトのまとめです)
焼き魚や煮魚が1回も出てこなくても、毎日どこかで魚がとれています。缶詰は買い置きできるので、忙しい日の「あと1品」にも役立ちます。
お弁当・遠征での使い方
試合の日や遠征のお弁当にも、魚の缶詰やしらすは使いやすい食材です。鮭フレークやしらすのおにぎりは、冷めてもおいしく、においも気になりません。ツナはマヨネーズで和えておにぎりの具にすると、子どもに大人気の味になります。
カルシウムもとりたい場合は、骨まで食べられるさば缶・いわし缶・さけ缶やしらすが特におすすめです。さば水煮缶1/2缶(90g)でカルシウムは234mg、さけ水煮缶1/2缶(50g)で95mgとれます(日本食品標準成分表で計算)。
よくある質問
Q. ツナ缶は油漬けと水煮、どちらがいいですか?
どちらでも大丈夫です。水煮はさっぱり、油漬けはコクがあってエネルギーもとれます。料理や好みに合わせて選びましょう。
Q. ちくわやかまぼこでもいいですか?
ちくわやかまぼこも魚からできた食品で、たんぱく質がとれます。おやつやお弁当のおかずにぴったりです。DHA・EPAやビタミンDは、缶詰やしらすとあわせて増やしましょう。
Q. 缶詰は塩分が気になります
缶詰の汁ごと使うときは、ほかの味つけを薄めにすればちょうどよくなります。水煮缶なら味つけも自由なので、カレーやトマト煮、みそ汁など、いろいろな料理に使えます。
Q. 刺身なら食べられるのですが
刺身が好きなら、それも立派な魚料理です。まぐろやサーモン、かつおは、たんぱく質も鉄もとれる食品です。手巻きずしや海鮮丼にすると、家族みんなで楽しめます。試合の前日や当日は、生ものより火を通した料理を選ぶと安心です。
Q. 毎日魚を食べないといけませんか?
毎日でなくても大丈夫です。缶詰やしらすを週に何回か使い、ビタミンDは卵やきのこでも足していけば十分です。
Q. ビタミンDは日光だけでも足りますか?
外での練習が多い子は、日光でもビタミンDがつくられます。それに加えて、食事からもとることで、毎日安定してとれるようになります。冬や雨の多い時期、室内の練習が続く時期は、缶詰・しらす・卵・きのこを意識して増やしましょう。
Q. 骨ごと食べられる缶詰の骨は大丈夫ですか?
缶詰の骨は加熱でやわらかくなっているので、そのまま食べられます。気になる子は、つぶしてそぼろやカレーに混ぜれば、まったく気になりません。骨にはカルシウムがたっぷりです。
魚が苦手な子も、缶詰やしらすから始めて「魚っておいしい」と感じる経験が増えると、焼き魚や煮魚にも手がのびるようになることがあります。まずは食べられる形から、気軽に楽しんでいきましょう。家族がおいしそうに食べる姿も、いちばんの応援になります。
子どもへの声かけ
- 「今日はツナマヨとしらす、どっちのおにぎりにする?」
- 「さば缶カレー、骨がなくておいしいよ」
- 「しらすは骨も食べられる魚なんだよ。強い骨になるね」

焼き魚が苦手でも大丈夫!缶詰・しらす・卵・きのこで、魚の栄養はしっかりとれるよ。
まとめ
- DHA・EPAは魚の脂に多い。さば缶・いわし缶・さけ缶が手軽
- ビタミンDの目安量は中学生で9.0μg
- 缶詰・しらすなら、骨もにおいも気にならない
- 卵・まいたけ・牛乳でもビタミンDをプラスできる
- カレーやトマト煮など、好きな料理に魚をまぎれこませる
骨づくりについては骨の成長とカルシウム以外の栄養、肉が苦手な場合は肉以外でたんぱく質をとる方法の記事も参考にしてください。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、IOC 若年競技者に関する合意声明(2015)、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)
