本文へ移動
← 読み物の一覧
約9分

小学生のリフティング、平均は何回? 10回・100回への道のり

@lifting: 「チームの友だちは100回できるのに、うちの子はまだ10回…」「小学生のリフティングって、平均は何回くらいなの?」。気になりますよね。

この記事では、小学生のリフティングの平均について、わかっていることをはっきりお伝えします。そのうえで、10回、そして100回へ近づくための練習のしかたを、サカメシ!のリフティング記録で使っている「サカメシ式」の方法で紹介します。

小学生のリフティングの平均は、公的なデータがない

先に結論です。小学生のリフティングの回数について、学年別の平均を示した信頼できる調査は見つかりませんでした。

日本サッカー協会や国の調査、学校の体育の研究などを探しましたが、学年ごとの平均回数を全国規模で調べたデータは公表されていません。

国の体力テスト(新体力テスト)も、小学生が行う種目は、握力・上体起こし・長座体前屈・反復横とび・20mシャトルラン・50m走・立ち幅とび・ソフトボール投げの8つです(スポーツ庁 新体力テスト実施要項)。リフティングは入っていません。

インターネットで見かける「小学〇年生の平均は〇回」という数字は、出どころがはっきりしないものがほとんどです。平均と比べて落ちこむ必要は、まったくありません。

そもそも、平均回数に意味はない

サカメシ!の考えははっきりしています。リフティングの平均回数に、意味はありません。

年長(5〜6歳)以降なら、毎日やれば、だれでもできるようになります。 できる子とできない子の差は、才能や運動神経ではなく、やるか、やらないかです。100回できる子は、それだけの日数、ボールにさわってきた子です。

だから、比べる相手はほかの子でも平均でもなく、「昨日の自分」。そして大事なのは、回数より毎日続けることです。

年長さん以降なら、やれば必ずできるようになる。できるかどうかより、今日やったかどうか。それだけです!

平均より「自己ベスト」が大事な理由

平均の数字がもしあったとしても、リフティングは自己ベストで見るほうが向いています。理由は3つあります。

1. 数え方がばらばら

リフティングは、「何回落とさずに続けたか」を数えます。でも

  • 利き足だけか、両足を使うか
  • 太ももや頭を使ってもいいか
  • ワンバウンドをはさんでもいいか

によって、同じ子でも回数が大きく変わります。数え方がちがう回数を比べても、あまり意味がありません。

2. 始めた時期がちがう

サッカーを幼稚園のころから始めた子と、小学4年生から始めた子では、ボールにさわった時間がちがいます。学年で比べるより、練習を始めてからどれだけ伸びたかを見るほうが、その子のがんばりがわかります。

3. ある日、急に伸びる

リフティングは、しばらく同じ回数が続いて、ある日ぽんと伸びることがよくあります。毎日の記録を見ていると、「前は5回だったのが、今は20回」と、伸びがよくわかります。

サカメシ式:利き足インステップで100回をめざす

サカメシ!のリフティング記録では、次の決まりで練習と記録をします。

決まり内容
使う場所利き足のインステップ(足の甲)だけ
始め方リフティングキャッチから
しめ最後は高く上げて、手でキャッチ
練習の時間毎日「3〜10分×何回か」。1回で長くやるより、短く何回も
ボール空気はやわらかめ。ワンバウンドや小さいボールは使わない
記録練習1回ごとにスタンプ。最高の回数を記録する

(サカメシ!リフティング記録の決まり)

なぜ「利き足インステップだけ」?

数え方を1つに決めると、昨日の自分と比べやすくなります。そして、インステップでまっすぐ上げる感覚は、ボールをける、止めるといったプレーの土台になります。

リフティングキャッチから始める

いきなり何回も続けようとしなくて大丈夫です。最初は

  1. 手でボールを落とす
  2. 利き足のインステップで1回ける
  3. 高く上がったボールを、手でキャッチ

これがリフティングキャッチです。1回できたら、2回けってキャッチ、3回けってキャッチ…と増やしていきます。最後を高く上げてキャッチで終わるので、毎回「できた!」で終われます。

@lifting: 高く上げても、自分の前に落ちてくるように。これができたら、もう回数は伸びはじめています!

10回、そして100回への段階

サカメシ式では、次の段階で目標を少しずつ上げていきます。

段階目標の回数練習のしかた(例)
11回1回けって、高く上げてキャッチ
23回3回けって、最後を高く上げてキャッチ
35回5回けって、最後を高く上げてキャッチ
410回10回けって、最後を高く上げてキャッチ
520回続けて、20回目を高く上げてキャッチ
630回30回目を高く上げてキャッチ
750回50回目を高く上げてキャッチ
870回70回目を高く上げてキャッチ
9100回100回目は、高く上げてキャッチで締める

(サカメシ!リフティング記録の段階)

目標の回数に、別の日に2回届いたら「クリア」です。1回だけたまたま届いたのではなく、2日届いたら本物。次の段階に進みます。

10回までのコツ

  • ボールの真ん中を、足の甲でまっすぐ:ボールが前に飛ぶときは、つま先が上がっていることが多い
  • ひざから下を小さく動かす:大きくけらない
  • ボールをよく見る:足に当たる瞬間まで

100回までのコツ

  • 高さをそろえる:ひざから腰くらいの高さで続ける
  • 軸足で細かく位置を直す:ボールの下に入り続ける
  • リズムをつくる:「トン、トン、トン」と同じ間隔で

毎日「N分×N回」で続ける

リフティングは、1日に長くやるより、短い時間を何回かのほうが続けやすく、上達もしやすくなります。

1回の時間1日の回数例
3分3回朝・学校から帰って・夕食のあと
5分2回練習の前と、お風呂の前
10分1〜2回休みの日の午前と午後

(サカメシ式の練習の例。1回3〜10分)

練習を1回やったら、リフティング記録でスタンプを1個。1日に何回押してもOKです。失敗は数えません。スタンプが10個・30個・66個・100個とたまると、バッジがもらえます。

記録をつけると、伸びが見える

  • 毎日の最高の回数を記録する
  • グラフで、1週間前、1か月前と比べる
  • 段階をクリアしたら、家族みんなでお祝い

「平均」ではなく「昨日の自分」と比べられるのが、記録のいいところです。

  • おにぎり
  • 牛乳

練習の日のエネルギーも忘れずに

リフティングの練習も、立派な運動です。チームの練習に加えて自主練をする日は、補食のおにぎりや牛乳でエネルギーと材料を足しましょう。

そして、しっかり眠ることも上達の近道です。JFA栄養ガイドラインでは、育成年代の睡眠時間を9時間以上としています。よく食べて、よく眠って、また明日ボールにさわりましょう。

つまずきやすいポイントと直し方

こんなときこう直す
ボールが前に飛んでいくつま先を少し下げて、足の甲の平らなところに当てる
ボールが横に飛ぶ足首をかためて、ボールの真ん中に当てる
2回目でいつも落とす1回目を低くけって、すぐ次の準備をする
回数が伸びなくなった1つ前の段階のリフティングキャッチに戻って、ていねいに
疲れてきてミスがふえるその日はそこでおしまい。3分を何回かに分ける

(このサイトのまとめです)

回数が伸びない時期は、だれにでもあります。そんなときは、目標を1つ前の段階に戻して、「できた!」をくり返すと、また伸びはじめます。

保護者ができる応援

  • 回数を数えてあげる:声に出して数えると、子どもは集中しやすくなります
  • 最高記録を一緒に喜ぶ:1回ふえただけでも、大きな成長です
  • ほかの子と比べない:比べるのは、その子の昨日と今日
  • スタンプを押すのを見守る:続けていること自体をほめる

保護者の「すごいね」の一言が、毎日の3分を続ける力になります。

リフティングはサッカーにどう役立つ?

リフティングは、ボールを思ったところに当てる練習です。足のどこに、どんな強さで当てればボールがどう動くかを、体で覚えていきます。

  • ボールを止める:足に当たったボールの勢いを感じる
  • ボールをける:インステップでボールの真ん中をとらえる
  • ボールを見る:落ちてくるボールの位置を読む

もちろん、試合で大事なことはリフティングだけではありません。リフティングは、ボールにさわる時間を毎日つくるための、楽しい習慣のひとつです。

リフティングの記録をつけるときのコツ

  • 毎日、同じ数え方で:利き足インステップだけで数える
  • その日の最高だけ残す:失敗した回は数えない
  • 日付と回数だけでいい:長く書かなくても、続けることが大事
  • グラフで見る:1か月たつと、伸びがはっきりわかる

リフティング記録なら、最高の回数を入れるだけで、次の目標とグラフが自動で出ます。スタンプやバッジもたまるので、記録をつけること自体が楽しくなります。

よくある質問

Q. 小学1年生で1回もできません

最初は、だれでも1回からです。リフティングキャッチの「1回けってキャッチ」から始めましょう。1回ができたら、それが最初のクリアです。

Q. 両足でやったほうがうまくなりますか?

両足や太もも、頭を使うリフティングも楽しい練習です。サカメシ式では、記録を比べやすくするために、記録は利き足インステップだけで数えます。ほかのリフティングは、遊びとして自由に楽しんでください。

Q. 毎日やる時間がとれません

3分を1回だけでも十分です。スタンプが1個たまります。続けることがいちばん大事です。

Q. 何年生で100回できればいい?

決まりはありません。平均の数字がないことは上で書いたとおりです。100回は、その子の段階を1つずつクリアしていった先にあるゴールです。

Q. 家の中でも練習できますか?

できます。やわらかいボールと、リフティングキャッチを使えば、雨の日や夜でも練習できます。くわしくは家の中でできるリフティング練習を見てください。

Q. 練習しているのに、回数が前より減りました

調子の波は、だれにでもあります。疲れている日や、ボールの空気が変わった日にも回数は変わります。記録はその日の最高を残せばいいので、気にせず続けましょう。

Q. 外で練習する場所がありません

家の中でもできます。ボールの空気をやわらかめにして、リフティングキャッチで練習しましょう(サカメシ式)。

Q. 女の子でも100回をめざせますか?

もちろんです。リフティングは、体の大きさや力よりも、ボールに当てる感覚が大事な練習です。段階を1つずつクリアしていけば、だれでも100回に近づけます。

Q. 10回から先が、なかなか伸びません

10回の段階を2日クリアしたら、次は20回です。20回はいきなりではなく、「10回けってキャッチ」を何度もくり返して、ボールの高さをそろえることから始めましょう。高さがそろってくると、自然に回数が伸びていきます。

Q. スタンプは1日に何個まで押せますか?

練習1回ごとに1個なので、何個でも押せます。3分の練習を3回したら、スタンプは3個です。

子どもへの声かけ

  • 「昨日より1回ふえたね! すごい」
  • 「最後、高く上げてキャッチできたね。かっこいい」
  • 「今日もスタンプ1個。続けてるのがえらい」

平均なんて気にしない! 毎日ちょっとずつ、昨日の自分をこえていこう。100回は、その先で待ってるよ!

まとめ

  • 小学生のリフティングの学年別平均を示した、信頼できる公的データはない
  • 平均回数に意味はない。年長以降なら、毎日やればだれでもできるようになる。差は「やるか、やらないか」
  • 国の新体力テストにもリフティングは入っていない(スポーツ庁)
  • 比べるなら「自己ベスト」と「昨日の自分」
  • サカメシ式は、利き足インステップだけ、リフティングキャッチから、最後は高く上げてキャッチ
  • 毎日3〜10分を何回か。1回ごとにスタンプ。段階は1→3→5→10→20→30→50→70→100回

さっそくリフティング記録で、今日の最高を記録してみましょう。

出典:日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」(出典の一覧は「出典」のページを参照)

この記事の間違いを知らせる