夏のサッカー弁当 傷みにくい詰め方と、麺・うどんの弁当

夏の大会や一日練習。朝早くお弁当を作って、炎天下のグラウンドへ。「お昼まで傷まないかな?」と心配になりますよね。
夏のサッカー弁当は、傷みにくい詰め方さえ押さえれば、安心して持っていけます。この記事では、国が示している食中毒予防のポイントをもとに、夏のお弁当の作り方・詰め方・持ち運び方をまとめます。
さらに、暑くてごはんが進まない日のための麺・うどんの弁当と、サッカーをする子に必要なごはんの量も紹介します。
夏の弁当は「つけない・増やさない・やっつける」
食中毒を防ぐ基本は、菌をつけない、増やさない、やっつけるの3つです。夏のお弁当では、特に「増やさない」が大切になります。
厚生労働省のポイント
厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、次のことをすすめています。
- 冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は−15℃以下に保つ
- 加熱は、食品の中心が75℃で1分以上を目安に十分に
- 料理を長い時間、室温に置かない
農林水産省のお弁当のポイント
農林水産省は、夏のお弁当について、次のポイントを紹介しています。
| ポイント | どうする? |
|---|---|
| ごはんやおかずは冷ましてから詰める | お皿に取るなどして、よく冷ましてから詰める |
| おにぎりは素手でにぎらない | ラップなどを使ってにぎる |
| 卵焼きはしっかり焼く | 半熟の部分がないように、ひっくり返してしっかり焼く |
| ハンバーグは中まで火を通す | ふたをして蒸し焼きにすると、中まで火が通りやすい |
| 持ち運びは低い温度で | 保冷剤を入れた保冷バッグで持ち運ぶ |
(出典:農林水産省「おいしく安全に!夏のお弁当レシピ」)
JFA栄養ガイドラインでも、試合の前は、生もの、生焼けの肉、作ってから時間がたった料理を避けるようにとしています。

「中までしっかり焼く」「冷ましてから詰める」「保冷バッグで運ぶ」。この3つで、夏のお弁当はぐっと安心になります!
傷みにくい詰め方、7つのコツ
国のポイントをもとに、このサイトでまとめた、夏のサッカー弁当の詰め方のコツです。
- おかずは中までしっかり加熱:卵焼きも肉も、半熟・生焼けなし
- ごはんもおかずも、しっかり冷ましてから:湯気がこもると、傷みやすくなります
- 汁気をよく切る:煮物はしっかり煮つめる。汁が出るおかずはカップに入れる
- おにぎりはラップでにぎる:そのままラップで包んで持っていける
- 生野菜・生の果物は別の容器に:ミニトマトはヘタを取って、よくふいてから
- 作り置きは、もう一度しっかり加熱してから冷ます:前の夜のおかずもひと手間
- 保冷剤+保冷バッグ、日かげに置く:ベンチの上や車の中は避ける
夏のお弁当に向くおかず
| おかず | 理由 |
|---|---|
| 鶏むね肉のてり焼き・塩焼き | 中まで火を通しやすく、冷めてもおいしい |
| しっかり焼いた卵焼き | たんぱく質がとれる定番 |
| 鮭の塩焼き | 塩気があって、ごはんが進む |
| 梅を使ったおかず・梅のおにぎり | さっぱりして、夏でも食べやすい |
| きんぴら・甘辛く煮つめたおかず | 汁気が出にくく、詰めやすい |
(このサイトの例です)
試合の日のお弁当は、揚げ物より焼く・煮る料理を中心にすると、胃腸にもやさしくなります。
鶏むね肉
卵
しろさけ
梅干し
サッカー弁当のごはんの量
夏は食欲が落ちて、ごはんの量が減りがちです。でも、試合や一日練習の日こそ、燃料はしっかり必要です。
試合の日の炭水化物は、体重1kgあたり6〜8gが目安です。体重35kgなら210〜280g、45kgなら270〜360gです。お弁当は、その中の大事な1食です。
| 学年のめやす | お弁当のごはんの量 | 炭水化物 | エネルギー |
|---|---|---|---|
| 小学校低学年 | 150g(茶碗1杯) | 54.2g | 234kcal |
| 小学校高学年 | 200〜250g | 72.2〜90.3g | 312〜390kcal |
| 中学生 | 250〜300g | 90.3〜108.3g | 390〜468kcal |
(量はこのサイトの目安。炭水化物とエネルギーは日本食品標準成分表で計算。炭水化物は利用可能炭水化物の値)
量のくわしい目安は小学生・中学生サッカー選手の食事の量を見てください。
一度に食べきれないときは、分ける
一日がかりの大会では、お弁当を一度に全部食べなくても大丈夫です。
- おにぎりを2〜3個に分ける:試合と試合の間に1個ずつ
- おかずとおにぎりを別の包みに:食べられるときに食べられる分だけ
- バナナを添える:皮があるので、持ち運びにも向いています
UEFAの声明では、試合中のウォーミングアップ後とハーフタイムに、炭水化物を30〜60gとることを目安としています(サッカーのトップ選手が対象)。おにぎり1個(100g)で39.3gです。
大会の日のお弁当は大会の日のお弁当も参考にしてください。
ごはん
おにぎり
バナナ
麺・うどんの弁当
暑くてごはんが進まない日は、麺やうどんのお弁当もおすすめです。つるっと食べられて、炭水化物もしっかりとれます。
| 食品と量 | 炭水化物 | エネルギー |
|---|---|---|
| うどん(ゆで)1玉(200g) | 41.4g | 190kcal |
| そうめん(ゆで)200g | 50.2g | 228kcal |
| スパゲッティ(ゆで)200g | 59.4g | 300kcal |
| ごはん 200g | 72.2g | 312kcal |
(日本食品標準成分表で計算)
麺は、同じ重さのごはんより炭水化物が少なめです。ごはん200g分の炭水化物をうどんでとるなら、1玉半〜2玉が目安です。麺の弁当には、おにぎりを1個添えると、量がそろいます。
麺・うどんの弁当を傷みにくくするコツ
- 麺はゆでたら、流水でしっかり冷やして水気を切る
- ひと口ずつ丸めて詰める:くっつきにくく、食べやすい
- つゆは別の容器に:麺にかけるのは食べる直前
- つゆを凍らせて、保冷剤代わりに:お昼にはちょうど溶けている
- 具はしっかり加熱したもの:ゆで卵、焼いた鶏肉、ゆでた野菜
麺・うどんの弁当の例
| 弁当 | 中身 |
|---|---|
| 冷やしうどん弁当 | うどん1玉半・鶏むね肉の塩焼き・ゆで卵・きゅうり(別容器)・凍らせたつゆ・おにぎり1個 |
| そうめん弁当 | ひと口ずつ丸めたそうめん・錦糸卵・焼いた鶏ささみ・ミニトマト(別容器)・凍らせたつゆ |
| トマトのスパゲッティ弁当 | トマトソースのスパゲッティ・鶏肉のソテー・ゆでブロッコリー |
(このサイトの例です)
スパゲッティは、オリーブ油を少しからめておくと、時間がたってもくっつきにくくなります。
うどん
そうめん
スパゲッティ
トマト
夏のサッカー弁当、1つの例
小学校高学年の大会の日の、ごはんのお弁当の例です。
- 主食:おにぎり2個(梅と鮭、各100g、ラップでにぎる)
- 主菜:鶏むね肉のてり焼き、しっかり焼いた卵焼き
- 副菜:にんじんとピーマンのきんぴら(汁気を飛ばす)、ゆでブロッコリー
- 果物:バナナ1本(別に持つ)
- 持ち運び:保冷剤を入れた保冷バッグ。凍らせたお茶も一緒に
主食・主菜・副菜・果物がそろい、JFAのすすめる5つの料理の形に近づきます。牛乳・乳製品は、家に帰ってから飲むヨーグルトなどで足しましょう。

前の夜におかずを作るなら、朝もう一度しっかり温めてから冷ましてね。これで安心!
前の夜と当日の朝の段取り
夏のお弁当は、段取りを決めておくと、朝があわてません。
| いつ | すること |
|---|---|
| 前の夜 | 保冷剤とお茶のペットボトルを凍らせる。めんのつゆを作って凍らせる。肉に下味をつけて冷蔵庫へ |
| 当日の朝・はじめ | ごはんを炊く(炊きたてを使う)。おかずを中までしっかり加熱する |
| 当日の朝・なか | ごはんとおかずをお皿に広げて、しっかり冷ます |
| 当日の朝・おわり | 冷めたら詰める。おにぎりはラップでにぎる。保冷剤と一緒に保冷バッグへ |
(このサイトの例です。農林水産省・厚生労働省のポイントをもとにしています)
冷ます時間をとるために、おかずから先に作るのがコツです。うちわや保冷剤をお皿の下に置くと、早く冷めます。
保冷バッグの入れ方
- お弁当箱の上に保冷剤をのせる(冷たい空気は上から下へ流れます)
- 凍らせたお茶のペットボトルを横に入れる
- 保冷バッグは、グラウンドでも日かげに置く
- 車の中に置きっぱなしにしない
夏のお弁当に足したい、もう1品
夏は汗をかくので、塩気のあるおかずや果物があると、食が進みます。
| もう1品 | ねらい |
|---|---|
| 梅干しやしば漬け | 塩気でごはんが進む |
| ゆでた枝豆(しっかり加熱して冷ます) | たんぱく質と塩気 |
| 冷凍したみかんやぶどう(別の容器) | 保冷剤の役目も |
| 凍らせた飲むヨーグルト(別に持つ) | 炭水化物とたんぱく質。お昼には飲みごろ |
(このサイトの例です)
果物や飲むヨーグルトは、お弁当箱と別に、保冷バッグに入れて持っていきましょう。
よくある質問
Q. 保冷剤は何個入れればいい?
数を決めた国の目安はありません。お弁当箱の上と下から冷やせるように入れ、凍らせた飲み物も一緒に入れると、冷たさが長持ちします。
Q. 冷凍のおかずを、凍ったまま入れてもいい?
自然解凍できると表示された冷凍食品なら、その表示どおりに使えます。それ以外は、しっかり加熱してから冷まして詰めましょう。
Q. 夏でもおにぎりの具に鮭やツナを使っていい?
しっかり加熱した鮭は使えます。マヨネーズであえた具は、夏は保冷をしっかりしましょう。さっぱりした梅は、夏のおにぎりの定番です。
Q. お弁当が食べきれずに残ったら?
長い時間、室温に置いた料理は、持ち帰って食べずに処分しましょう(厚生労働省の6つのポイントの考え方)。食べきれる量に分けて包むと、残りにくくなります。
Q. ごはんに酢や梅を入れると傷みにくい?
梅や酢を使ったごはんは、夏のお弁当によく使われます。ただ、それだけに頼らず、冷ましてから詰める・保冷剤で冷やすを基本にしましょう(農林水産省)。
Q. 朝、どうしても冷ます時間がありません
前の夜におかずを作っておき、朝にもう一度しっかり加熱してから冷ます方法もあります(農林水産省)。ごはんは炊きたてをお皿に広げると、早く冷めます。
Q. 夏のお弁当箱は、どんなものがいい?
ふたがしっかり閉まり、洗いやすいものが使いやすいです。おにぎりとおかずを別の容器にすると、食べるタイミングを分けられます。使ったあとは、その日のうちに洗ってよく乾かしましょう。
Q. 麺の弁当だけで、量は足りますか?
麺だけだと、ごはんのお弁当より炭水化物が少なめになることがあります。おにぎりやバナナを1つ足して、量をそろえましょう。
Q. 卵焼きは夏のお弁当に入れてもいい?
入れて大丈夫です。半熟の部分が残らないように、しっかり焼くのがポイントです(農林水産省)。焼いたあとは、お皿に取ってよく冷ましてから詰めましょう。甘い卵焼きも、だしの卵焼きも、どちらもお弁当の定番です。
子どもへの声かけ
- 「お弁当は、日かげに置いておいてね」
- 「試合の合間に、おにぎりを1個ずつ食べよう」
- 「冷たいうどんにしたよ。暑くても食べやすいはず」

夏のお弁当も、ちょっとのコツで安心。しっかり食べて、最後まで走りきろう!
まとめ
- 冷蔵は10℃以下、加熱は中心75℃で1分以上、室温に長く置かない(厚生労働省)
- ごはんやおかずは冷ましてから詰める、おにぎりはラップで、保冷剤+保冷バッグ(農林水産省)
- ごはんは小学校高学年で200〜250g、中学生で250〜300gが目安(このサイトの目安)
- 麺はごはんより炭水化物が少なめ。うどん弁当にはおにぎりを1個添える
- つゆは別の容器に。凍らせて保冷剤代わりにする
お弁当に向くおかずはお弁当のページで探せます。
出典:米国栄養士会・カナダ栄養士会・米国スポーツ医学会「Nutrition and Athletic Performance」(2016)、UEFA エリートサッカーの栄養に関する専門家声明(2021)、日本サッカー協会「JFA栄養ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(出典の一覧は「出典」のページを参照)
